スイートルームに展望風呂!充実の豪華フェリーで快適クルーズ

長期休暇は、遠方への旅行を楽しむ絶好の機会です。車好きなら、できれば愛車を駆って出かけたいものですが、長距離のドライブは体力面、そして時間効率という点でも現実的ではないという人が多いかもしれません。そんなときに利用したいのが中・長距離フェリー。近年は新造船が続々と登場し、高級ホテル並みのプレミアムな客室や、ハイクオリティで充実した設備が揃っています。

  • 2023年08月10日
  • 文:渡瀬基樹
名古屋-仙台-北海道(苫小牧)を結ぶ太平洋フェリーには豪華客船のような「シアターラウンジ」があり、アーティストによるラウンジショー(2023年夏時点では不定期開催)や映画の上映が行われている。

新造船が増えてスイートルームが続々登場

フェリーの旅は、自分の愛車を旅先で使用できることが最大のメリットです。北海道や九州のワインディングロードを、乗り慣れた車で駆け抜ける楽しさは格別。また移動と宿泊を兼ねるため、時間効率が良く、経済的にもリーズナブルな点も見逃せません。

日本国内の主要な港を結ぶフェリーは、近年になって新造船の急増に合わせて、客室のバリエーションが大幅に増加しました。オープンスペースの和室やカプセルタイプのリーズナブルな寝室も存在しますが、一方で高級ホテルのような豪華で広々としたスイートルームも、多くの航路に設定されています。

今回は片道8時間以上の中・長距離フェリーの中から、特に充実した客室や設備を備える6つの航路を紹介します。目的地や時間に合わせてフェリーを選ぶだけでなく、フェリーに乗ることも目的の1つとなるような魅力がつまっています。

【東日本編】
関東は途中まで自走がおすすめ

東日本の中・長距離フェリーは、主に北海道へ向かう太平洋側と日本海側の航路、そして四国・九州方面へ向かう航路が設定されています。

特徴としては、所要時間が長いこと。特に関東発着の航路の多くは片道18時間を越えますが、時間に余裕がある場合や、ペットとの旅を楽しみたい人には適しています。

関東から北海道へ向かう場合、効率よく時間を使うためには、仙台や新潟まで車で出かける(またはその逆ルート)という方法もあります。半分は車、半分はフェリーであれば、運転の疲労も軽減できます。

注意したいのが、日本海を運航するフェリーは、往路と復路でダイヤがまったく異なる場合があること。同じ区間であっても、行きは昼行便、帰りは夜行便という設定になっている航路があります。

  • 左図は東日本を発着する、所要時間8時間以上(片道)の主なフェリー航路。
「きそ」のシアターラウンジ「サザンクロス」。乗船客は入場無料で利用できる。
「きそ」のロイヤルスイートルーム(定員2~3名)はシックなスタイル。洋室ツインのベッドや専用のバスルーム、シャワートイレが用意されている。
メインダイニングのレストランは、バイキングスタイル。夕食は大人2100円、朝食は同1100円。
スタンドでは数量限定の「名古屋コーチンたまごかけご飯」など、軽食やドリンクを提供。

クルーズ船のようなラウンジショーを楽しめる

●太平洋フェリー [名古屋-仙台-苫小牧]

太平洋フェリーは豪華クルーズ船のような充実した設備が特徴です。特に「いしかり」「きそ」には、本格的なステージを備えるシアターラウンジが設置されています。アーティストによるラウンジショー(2023年夏時点では不定期開催)のほか、大型スクリーンによる映画(毎便上映)が楽しめます。

客室の最上クラス「ロイヤルスイートルーム」は、リビングとベッドルームに分かれた約52m2と、高級ホテルのスイートルームクラスの広さ。専用のバスルームからオーシャンビューを楽しむことができます。ほかにも和室やバリアフリー対応客室など、多様な種類の客室をセレクトできます。

レストランは夕朝昼とも、バイキングスタイルで好きなものをセレクトするスタイルです。軽い食事で済ませたい人のために、夜21:30まで営業しているスタンドも用意。もちろん、大浴場やプロムナードなど、パブリックスペースも充実しています。

太平洋フェリー
https://www.taiheiyo-ferry.co.jp

苫小牧-仙台
所要時間:15時間~15時間20分
仙台-名古屋
所要時間:21時間40分

●太平洋フェリー予約センター
050-3535-1163
※受付時間:9:00~17:00、日曜休業

ネット予約は上記ホームページより

広々としたドッグランは船体後方の2カ所に設置されている。
各便1室限定の「スイート」。太平洋の優美な景色を、のんびりくつろぎながら眺めることができる。
ペットと泊まれる「スーペリアウィズペット」。部屋サイズによって泊まれるサイズや頭数が異なる。
フェリーの定番設備といえる展望浴場。大海原を望みながら、1日の疲れを癒やすことができる。
フェリーにはめずらしいサウナが設置されている。もちろん無料で利用可能だ。

愛犬との旅に便利なドッグランを完備

●商船三井フェリー [大洗-苫小牧]

大洗-苫小牧間は1日2便が運航していますが、旅にぴったりなのが夕方便の「さんふらわあ さっぽろ」「さんふらわあ ふらの」です。特に愛犬家におすすめしたいフェリーです。

注目したいのが、船体後方の2カ所に設置されている「ドッグラン」。乗船時~22:30、8:00~下船時の時間限定ですが、いろいろ洗えるカランも設置されており、予約不要で無料で利用することができます。有料のペットルームのほか、寝るときもペットと過ごしたい人のために、一緒に泊まれる客室「スーペリアウィズペット」も用意されています。

もちろん一般客室も充実。専用バルコニーやバスルームを備えるスイートには、独立したリビングとベッドルームが用意されています。

展望浴場には、無料で利用できるサウナを併設するなど、パブリックスペースも充実。レストランはバイキングスタイル(夕食:大人2200円、朝食:同1200円)のほか、夕食時は数量限定で定食メニューも提供しています。

商船三井フェリー
https://www.sunflower.co.jp

大洗-苫小牧
所要時間:約18時間

●商船三井フェリー
0120-489850(固定電話専用)
029-267-4133(大洗旅客予約センター)
0144-34-3121(苫小牧旅客予約センター)
※受付時間:9:00~17:00(日曜祝日・12/31~1/3休業)

ネット予約は上記ホームページより

2023年夏(6~8月)の北行ディナー「船上で味わう美食ディナー」(内容は変更になる場合あり)。
「らべんだあ」「あざれあ」のスイートは、海外のリゾートのような特別な雰囲気のある空間。オーシャンビューのバスルームや、風を感じられる専用テラスも付属されている。
コース料理を満喫できるグリル。ほかにレストランや軽食やドリンクをオーダーできるカフェも。
スポーツルームにはランニングマシーンやコードレスバイクが用意されている。

「グリル」でリッチなコースメニューを満喫!

●新日本海フェリー [新潟-小樽]

新潟と小樽を結ぶ、新日本海フェリーの「らべんだあ」「あざれあ」には、専用テラスやオーシャンビューのバスルーム付きのスイートが用意されています。56m2の広大な室内で、高級リゾートのようなくつろぎの時間を満喫できます。

嬉しいのは、スイートルームご利用時は「グリル」でのお食事がサービスされること。「らべんだあ」「あざれあ」には一般のレストランとは別に、コース料理を提供するグリルが用意されており、アミューズ、オードブルから食後のデザート、ドリンクまで、季節のメニューが船旅を彩ってくれます。

もちろんパブリックスペースも充実。大浴場にはサウナが設置され、外界の景色を見ながら汗を流せるスポーツルームも完備。コーヒーや軽食、ソフトクリームなどを気軽に楽しめるカフェも併設されていて、多彩な旅の楽しみ方をチョイスすることができます。

新日本海フェリー
https://www.snf.jp

新潟-小樽
所要時間:16時間15分~16時間30分

●新日本海フェリー 予約センター
06-6345-2921(大阪予約センター)
03-5532-1101(東京予約センター)
011-241-7100(札幌予約センター)
※受付時間:9:00~17:45(土日祝日休業)

ネット予約は上記ホームページより

【西日本編】
使い勝手のいい瀬戸内航路

西日本のフェリーは、東日本より使い勝手が良好です。関西と九州を結ぶ航路が多く設定されていて、時間やスタイルに合わせて選択することが可能となっています。

関西は大阪、神戸、泉大津の3港が拠点で、九州は新門司港のほか東岸の地域にフェリーが就航しています。航行時間は12時間程度、夜便が主体なので時間効率を重視する人には利用しやすいのも嬉しいところ。

関東や東海、北陸地方などにお住まいで「九州や四国まで自走するのはちょっと辛いけれど、関西までなら……」という人も少なくないはず。

瀬戸内海を通る航路は、景色にバリエーションがあることも魅力の1つ。なかでも明石海峡大橋、瀬戸大橋、来島海峡大橋の本四三橋をくぐるシーンは、デッキの上で眺めたい風景のハイライトです。

  • 左図は西日本を発着する、所要時間8時間以上(片道)の主なフェリー航路(南西諸島の航路は割愛)。
乗船客は無料で利用できる露天風呂。別途、展望大浴場も用意されている。
泉大津発着の「いずみ」「ひびき」のロイヤル。リビングとベッドルームは独立しており、リビングの外にはプライベートデッキが設置されている。
「いずみ」「ひびき」のロビーはシックで高級感のある雰囲気。
レストランはバイキングではなく、好みのメニューをオーダーするシステム。

露天風呂から星空やライトアップの夜景を堪能

●阪九フェリー [泉大津-新門司][神戸-新門司]

泉大津(大阪)・神戸(六甲アイランド)と新門司(北九州)を結ぶ路線をそれぞれ運航している阪九フェリー。共通しているのが、展望大浴場に露天風呂を併設しているところです。瀬戸内海の星空や、ライトアップされた本四連絡橋、周辺の夜景がオーシャンビューとともに楽しめます。

もちろん客室も充実。最上級のロイヤルは独立したリビングと寝室、さらに専用のプライベートデッキが付属。バスルームからも外の景色を眺めることができます。

レストランで提供される夕食は、鉄板メニューや九州ご当地メニューなど豊富なメニューを揃えたカフェテリアスタイル。朝食は朝定食や朝カレーセット、朝粥セットなどが550円~と、リーズナブルな価格で提供されています。

阪九フェリー
https://www.han9f.co.jp

泉大津-新門司
所要時間:12時間30分
神戸-新門司
所要時間:12時間30分

●阪九フェリー予約センター
093-481-6581(新門司のりば)
078-857-1211(神戸のりば)
0725-22-7171(泉大津のりば)
※受付時間:9:00~18:40

ネット予約は上記ホームページより

コネクト可能なスイートは和洋室の落ち着いたつくり。海を臨むバルコニーも付属している。
ドア右側のスイートと、左側のセミスイートを解放することで1つの部屋として利用できる。
3層吹き抜けのアトリウムの丸天井には、プロジェクションマッピングの映像が投影される。
レストランはビュッフェ形式で提供される。夕食は大人2300円、朝食は同750円。
瀬戸内航路にちなんで、新鮮な海の幸や郷土料理が提供されている。

3世代の旅に対応したワイドなスイートルーム

●フェリーさんふらわあ [大阪-別府]

2023年春から就航した、大阪と別府を結ぶフェリーさんふらわあの「くれない」「むらさき」の特徴的な客室が、スイート(和洋室)とセミスイート(洋室)をつなげて利用できる「コネクティングスイート」(2室)。隣り合った部屋の間にあるドアを開放し、大きな部屋として使用できるため、3世代の家族などの旅行にぴったりです。

コネクティングはデラックス(洋室)とセミデラックス(和室)でも対応可能。このほかにも、洋室のスイートが12室、スイートバリアフリーが1室、セミスイートが13室も用意されているため、上級の客室を確保しやすいのもメリットです。

船内にはアトリウムなど、写真映えするスポットがいっぱい。窓辺にはソファが多めに配置されているため、船窓からの夜景が満喫できます。もちろん、展望大浴場も完備しています。女性専用のパウダールームや、コインロッカーに冷蔵ロッカーが用意されているなど、細かい点に配慮されてるのも嬉しいところです。

フェリーさんふらわあ
https://www.ferry-sunflower.co.jp

大阪-別府
所要時間:11時間50分~12時間5分

●フェリーさんふらわあ 予約センター
0120-56-3268
※受付時間:9:00~19:00(平日)、9:00~17:00(土日祝日)

ネット予約は上記ホームページより

ロイヤル、スイートの利用客専用の「フォワードラウンジ」。
ロイヤルはツインベッドタイプと、ダブルベッドタイプがあるが、いずれも高級ホテル並の広々とした室内が魅力。もちろんアメニティなども完備している。
イチオシメニューの「宇和島鯛めし」は、宇和島のブランド真鯛を使用している。
メジャーではないが、入手困難で美味しい銘酒、焼酎、ワインなどを取り揃えている。

空港のような上級室利用者専用のラウンジ

●オレンジフェリー [大阪-東予]

大阪南港と愛媛県の東予港を結ぶオレンジフェリーの「おれんじ えひめ」「おれんじ おおさか」。51.7m2のツインルームと、34.77m2のダブルルームの2つのタイプの「ロイヤル」には、ベッドルームとセパレートされたリビングやバスルームなどが用意されています。また、和室・洋室・和洋室のバリエーションがある「スイート」も設定しています。

このロイヤルとスイートの利用者限定のサービスとして、フォワードラウンジが用意されているのが「えひめ」「おおさか」の特徴です。空港の専用ラウンジのような特別な空間で、ゆったりした時間を過ごすことができます。

バブルジェット付きの展望バスルームは時間制限なく、乗船中はいつでも利用が可能。レストランは好みのメニューをオーダーするスタイルで、日本酒や焼酎、ワインなどアルコールメニューのバリエーションも魅力です。

オレンジフェリー(四国開発フェリー)
https://www.orange-ferry.co.jp

大阪-東予
所要時間:8時間

●オレンジフェリー予約センター
0898-64-4121(東予)
06-6612-1811(大阪)
※受付時間:9:00~17:30

ネット予約は上記ホームページより

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