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編集長インタビュー

剣道世界選手権女子個人V 左沢高教 佐久間 陽子さん

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佐久間 陽子(さくま・ようこ) 1985年(昭和60年)福島県伊達市生まれ。兄の影響で小学1年から剣道を始め、地元中学卒業後、親元を離れ強豪校として全国に知られる左沢高(大江町)へ。筑波大に進み学生選手権2連覇。卒業後の2008年に保健体育の教諭として寒河江高に赴任、今春から母校左沢高へ。剣道部を指導しながら5月26日にイタリアのノバラで行われた剣道世界選手権の女子個人で優勝。寒河江市在住、26歳。

周囲の声援でつかんだ栄冠
 福島の人たちの励みになれば――

――世界1の栄冠に輝きました! 
 
平常心で臨めた選手権

 「何とか勝てたというか、運にも恵まれた気がします。準決勝前までは外国の選手との対戦だったので、日本代表として絶対に負けられないというプレッシャーはありました」
 「世界選手権は3年ごとの開催で、前回のブラジル大会に出場した時は余裕もなくて…。でも今回は平常心で臨めて、周囲の声援を力にできたことが結果につながったんだと思います」
――左沢高時代は1人暮らし?
 「3年間は寮生活で剣道ひと筋。学校と寮をひたすら往復するだけの毎日でした(笑)」
――左沢高がそんな強豪高とは知らなかった。
 「齋藤学監督と畑崎宗也監督という著名な指導者がいらっしゃって、全国から上を目指す生徒が集まってきます」
――で、左沢高で腕を磨いて筑波大に進んで学生選手権2連覇!
 
運動神経と努力?

 「3年前の全国教職員大会でも優勝しました」
――どこがスゴいんだろうね?
 「……。昔から運動神経は良かったですね。でも球技なんかと違ってとにかく運動神経っていう競技でもないし…。あとは自分で言うのもなんですが努力でしょうかね」
――見た目フツ~の可愛いお嬢さんだし、身長だって158だっけ?
 「159です! その1センチの差って大きいんですよ(笑)」
――山形で教員免許を取られたわけだけど、郷里の福島でっていう考えはなかったんですか?
 
恩返しの思いで山形へ

 「やっぱり高校時代に濃密な日々を過ごしましたし、大げさですけど恩返しのようなものができればと。山形の印象ですか? みなさん温かいですね」
――原発事故で山形に避難している福島の人がいっぱいいます。
 「中学時代の同級生も子どもを連れて米沢市に避難してます。剣道がやりたくてもできない福島の子もおおぜいいると思う。そんな人たちに今回の結果が励ましになれば、いい風が吹いてくれればと思います」
 
生涯続けたい剣道

――今後の抱負とか、将来の展望とかは?
 「剣道はずっと続けていきます。選手としてもそうですが、教員の立場からも生徒には自分の背中を通じて剣道の素晴らしさを伝えていきたいですね」
――生涯剣士ですね。

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