シーフードガイド

ブリ類

イラスト©鈴木勝久
標準和名
ブリ
標準的な大きさ
80~150cm
地域によって違いがありますが、イナダからワラサ、ハマチからメジロなど、大きさによって呼び名が変わる出世魚として知られ、一般に80cm以上のものをブリと呼びます。脂乗りが良くなる冬が旬で寒ブリと呼ばれますが、養殖ものや小型魚など一年を通して味わうことができます。一方、同じ仲間のカンパチやヒラマサは夏から秋にかけてが旬と言われています。ブリ養殖の歴史は古く、1950年代に香川で始まったとされ、現在では世界のブリ類養殖のおよそ8割を占めています。
天然
養殖
評価解説
世界のブリ養殖の8割を占める日本
安定した天然資源も管理が急がれる
市場に出回るおよそ半数は養殖もので、九州と四国が主な産地となっています。日本を代表する養殖魚ですが、人工種苗から育てる完全養殖はごく一部で、多くは天然の稚魚(モジャコ)を採捕し、海に浮かべた生簀で育てます。肉食性で飼育期間も1年半以上と長いため、収穫までに小魚を主原料とした餌を多く消費します。
一方、天然のブリは北海道から九州までの日本各地で、定置網や巻き網などで漁獲されます。年間に獲っていい量(漁獲枠)が決められておらず、将来的な持続可能性の面で不安が残ります。また特に定置網は、ウミガメや小型クジラ類、絶滅危惧種に指定されているクロマグロなども混獲されますが、実態把握や対策の面で遅れています。
世界の主な漁場
主な漁法