DRIVING IMPRESSION
3列シートを持つ本格派SUV「ディスカバリー スポーツ」の実力を知る
文=塩見 智/写真=小林俊樹
Text by Satoshi Shiomi / Photographs by Toshiki Kobayashi
待ち合わせ場所の恵比寿駅前で受け取った「ランドローバー・ディスカバリー スポーツ」は、ボディーカラーがフェニックスオレンジ、ルーフとグリルとホイールがブラックという派手なカラーコーディネートで、都会の風景の中で大いに映えた。ディスカバリー スポーツは、ランドローバーのラインナップ中、最も小型で最もベーシックな位置づけのモデルだ。従来「フリーランダー」と呼ばれていたモデルの実質的な後継車で、日本では2014年末に発売された。このほどコンバーチブルが追加された「レンジローバー イヴォーク」とプラットフォームやパワートレインを共有する。
日本発売直後の試乗会以来、約2年ぶりにグレードは中間の「HSE」に乗った。全長4610mm、全幅1895mm、全高1725mm、ホイールベース2740mmと、サイズはさすがにコンパクトとはいえないが、視界がよく、視線も高いので、狭い路地に入り込んでも困ることはなかった。「日産エクストレイル」や「スバル・フォレスター」あたりの売れ筋の国産SUVから乗り換えても戸惑うことはないはずだ。
全車2リッター直4ターボエンジンと9段ATが採用される。ジャガー・ランドローバーは、現在ガソリンもディーゼルも従来のエンジンに代え「インジニウム」という新開発エンジンの採用を増やしているが、このクルマは従来型のエンジンが搭載される。とはいえ、最高出力240ps/5500rpm、最大トルク34.7kgm/1750rpmのスペックを見ればわかるように、2リッターターボとして第一線の動力性能をもっているので問題はない。
それはそうと、このエンジン、こんなに軽やかに回ったっけ? 乗ってまずそう感じた。アクセルを踏めばシューンと回り、タコメーターが躍動する。イヴォークにも搭載されるこのエンジンは、実用的ではあるものの、官能的という評価はあまり見たことがない。けれど、今回乗ったそれは、回して楽しく、フィーリングがよいだけではなく、パワーもきちんと伴っていた。最近手が入ったのだろうか? 好印象だった。
ステアリングもアシスト量が適切で、ステアリングコラムの剛性感もしっかりあるので、安心して運転することができる。どのあたりをきちんとつくればドライバーが高級感を抱くかをよく知っていると思う。ハンドリングは素直のひとこと。これくらいのスピードで走っているときにこれくらいステアリングを切れば、車体がこれくらいロールしてこれくらい曲がるだろうと、想像したとおりの動きをしてくれるので、運転しやすい。くせがない。
乗り心地の良さは間違いなくこのクルマの長所といえる。サスペンションストロークが豊かなクルマの特徴がよく出てきて、路面の不整を鷹揚(おうよう)にやり過ごしてくれる。それでいてフラットネスも保たれている。加えて車内も静かに保たれる。
通常はFWDで走行し、必要に応じて、つまり路面が滑りやすくなったり、急加速が必要になったりした場合に、即座に後輪にも動力が伝わり、4WDとなる。いわゆるオンデマンド4WDというやつだ。昔ほどじゃないにせよ、オンデマンド4WDの悪路走破性を不安視する向きもあるが、電子制御技術が進んだ今では、センターデフを備える本格4WDと変わらぬ実力をもつものも多い。かといって、どれでもいいわけでもない。
小難しいことを言うと、プロペラシャフトをもたず、後輪がモーターのみで駆動する類いの4WDは、雪道での発進を容易にする生活4WDにとどまると考えてよいだろう。それはそれで有意義だが、凹凸のある悪路向きではない。では悪路に強い4WDをどうやって選べばよいかといえば、この際、どこの4WDかを気にするべきだと思う。その点、第2次世界大戦後、一貫してオフロード4WDをつくり続けてきたランドローバーなら間違いない。
例えば、ディスカバリー スポーツのセンターコンソールにある、路面に近いイラストが描かれたスイッチを選ぶだけで、エンジン、AT、デフなどがその路面に最適な設定となる、おなじみのテレイン・レスポンスがこのクルマにも備わるが、今や多くのオフローダーが追随して類似のシステムを採用している。下り坂のスピード維持をクルマが担当してくれるヒルディセント・コントロールも当然備わるが、これの特許をもっているのはランドローバーだ。
また、1.8~30km/hの任意のスピードを設定すれば、モーグル路面でも滑りやすい路面でも、クルマがそのスピードを維持してくれ、ドライバーがステアリング操作に集中できるオール・テレイン・プログレス・コントロールも標準で備わる。こうした電子制御技術に加え、210mmという十分なロードクリアランスを確保している。ロードクリアランスはオフローダーとして、“なんちゃって”か否かを見極めるのに便利。200mmを超えていればオフローダーを名乗ってよいのではないだろうか。
ディスカバリー スポーツには2列シートの5人乗り仕様と、3列シートの7人乗り仕様がある。テストしたのは7人乗り仕様。フラットなラゲッジスペースから、独立した2座のオケージョナルシートを引っ張り出すことができる。オケージョナルとはいうものの、2列目シートを跳ね上げて乗降する際、多少体を折り曲げる必要があるが、座ってみると意外や大人でもそれほど窮屈な思いをすることなく過ごすことができる。ごくたまに7人乗せる機会があるからミニバンじゃなきゃ……と思っている人に「こういうのもありますよ」と教えて差し上げたい。
登場して2年がたつと、他のモデルだとそろそろマイナーチェンジが気になる頃だが、ランドローバーはひとつのモデルを長くつくり続けるメーカーだから、ディスカバリー スポーツはまだ“出たばかり”と言うべきだろう。今後、長らくこの姿で中身のみ進化しながら生産され続けるだろうから、現行モデルであることにこだわる人が今から買ってもまだまだ長く楽しめるはずだ。もちろん、本質的な価値はそんなことではなく、ピープルムーバーとしてもオフローダーとしても優れていること。3列シートを選べるオフローダーはそんなに多くない。実は貴重な存在だ。
LANDROVER DISCOVERY SPORT HSE
ランドローバー・ディスカバリー スポーツHSE |
|
ボディーサイズ | 全長×全幅×全高=4610×1895×1725mm |
---|---|
ホイールベース | 2740mm |
車重 | 1920kg |
駆動方式 | 4WD |
エンジン | 2リッター直4 DOHC 16バルブ ターボ |
トランスミッション | 9段AT |
最高出力 | 240ps(177kW)/5500rpm |
最大トルク | 34.7kgm(340Nm)/1750rpm |
タイヤ | (前)235/60R18/(後)235/60R18 |
燃費 | 10.3km/リッター(JC08モード) |
価格 | 599万8000円 |
ボディーサイズ | 全長×全幅×全高=4610×1895×1725mm |
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ホイールベース | 2740mm |
車重 | 1920kg |
駆動方式 | 4WD |
エンジン | 2リッター直4 DOHC 16バルブ ターボ |
トランスミッション | 9段AT |
最高出力 | 240ps(177kW)/5500rpm |
最大トルク | 34.7kgm(340Nm)/1750rpm |
タイヤ | (前)235/60R18/(後)235/60R18 |
燃費 | 10.3km/リッター(JC08モード) |
価格 | 599万8000円 |
木村公宣さんは、日本を代表するアルペンスキー選手である。アルペンスキーの世界ではワールドカップランキングの上位15名を“第1シード”と呼んでいるが、これまで日本人で第1シード入りしたのはわずか6人。そのうちのひとりが木村さんなのだ。
青森県弘前市生まれの木村さんは、物心がついたときにはスキーを始めていたという。
「小さいころに小児ぜんそくを患っていたので、スキー好きの父は空気が澄んだところで運動させようと、僕を山スキーに連れていってくれていたようです」
これがきっかけでスキーを楽しんでいた木村さんが世界を意識しはじめたのは、全国中学校スキー大会で優勝した中学3年生のころだった。
「『あれ、もしかしてこのままうまくいけばワールドカップに行けるのかな?』と思ったんです。そこで、スキーの名門として知られた東奥義塾高校に進学し、練習を重ねるうちに、全日本の代表選手に選ばれるようになりました」
そして、大学時代の1992年にアルベールビルオリンピックに出場。以来、1994年のリレハンメル、1998年の長野、2002年のソルトレイクと4度のオリンピック出場を果たし、まさに青春時代をスキー一筋で過ごしてきた。
現在は、北海道の富良野で「木村公宣スキースクール」を主宰し、また長野県のアサマ2000パークスキー場ではアドバイザーを務めている。
「木村公宣スキースクールがメインの仕事で、スクールの先生方とともにスキーの普及に務めています。そこではスキーレーシングだけではなく、九州や沖縄から修学旅行の生徒を受け入れて、雪を楽しんでもらうといったことにも取り組んでいます。彼らにとって雪があることはとても新鮮なのですが、そんな彼らを見る僕たちも新鮮な気持ちになる。僕たちは雪があってあたりまえの世界で生きてきたので、雪を見るのが初めてという彼らがはしゃぐ姿を見ることで、雪の大切さやその楽しさをあらためて見直す機会になるんです」
もちろん、ワールドカップやオリンピックを目指す人に対しては、自身の経験をもとにときに厳しく、ときに優しい指導を行っている。
「技術的なことよりもむしろ気持ちの部分です。世界の選手たちと渡りあうためにはどうすればいいか、どうやって気持ちを高めればいいか、自分自身をどう追い込んでいくか。そういったメッセージを送るのが僕の役目だと思っています」
写真=水谷たかひと
そんな木村さんがふだんから行動を共にしているのが、ランドローバーのコンパクトSUV、ディスカバリー スポーツだ。プロスキーヤーにランドローバーとは、見るからにお似合いの組み合わせだが、実際のところ、木村さんにとってディスカバリー スポーツはどんなパートナーなのだろうか?
いざスキーシーズンが始まると、スキー場やホテルには自分でクルマのステアリングを握り移動するという木村さんだけに、雪道の走破性は絶対条件だ。
「どんな天候でも、とにかくスキー場にたどり着かないといけない。その場に僕がいなければ、子供たちのレッスンは始まりませんからね。本当に大雪が降ってしまったときはしようがありませんが、20~30cmの降雪なら休むわけにはいかない。怖いのは“カメ”になることです。轍(わだち)にはまって腹がつかえて立ち往生するというのが雪道ではありがちですが、その点このディスカバリー スポーツは最低地上高に余裕があるので、多少の雪でもへっちゃらです」
最近は除雪が頻繁に行われているというが、時間帯によっては悪条件に見舞われることもしばしばだ。
「仕事でスキー場からスキー場に移動するのは、どうしても夕方から夜、あるいは深夜になってしまうんですよ。スキー場はたいてい未明に除雪してスキー客を迎えるので、僕が移動するときが一番雪が多い。ホテルやスキー場の駐車場も新雪が積もったままです。そんな悪条件でも不安なく動けるのがディスカバリー スポーツなんです」
写真=水谷たかひと
優れた走破性に加えて、ラゲッジスペースの使いやすさも、木村さんにとってはうれしいポイントだ。仕事柄、スキーシーズンには何組ものスキー板や荷物を持ち歩くことになるからだ。
「ふだんは165cmのスキー板を履いているんですが、ディスカバリー スポーツの場合、リアシートを倒せば165cmのスキーが縦に積めるんですよ。板が斜めに入るクルマはたくさんありますが、僕は斜めには積みたくなくて」
そこには木村さんなりのこだわりがある。
「スキー板が縦に積めると、2セット、3セットと並べられるし、その横にバッグを置くこともできます。こうすることで荷崩れが防げる。どうしても山道を走ることが多いので、積み方によっては、カーブを通過するたびに荷物が右にいったり、左にいったり……。これが気になって運転に集中できないと、事故につながりそうで怖いんですよ。それに、スキー板は僕にとっては大事な商売道具ですから、できればその上には何も置きたくないんです」
また、長めの板を積むときにはルーフボックスを使うという。
「パウダースキー用の板は少し長めの170~180cmくらいです。幅がレーシング用の倍くらいあるんですが、それでもルーフボックスに収まります。驚いたのは、ディスカバリー スポーツはルーフボックスを乗せても、カーブでふらついたりしません。安定感があって、不安なくカーブを曲がってくれます。高速でも風切り音が小さく、なにかと重宝していますよ」
一方、オフシーズンにはサードシートが役に立つという。
「夏場は“コンディショントレーニング”といって、公園などに集まって体を動かす機会をつくっています。そういうときに、集まった子供たちを乗せてあげられるのがいいですね」
年間を通じてかなりの距離を運転する木村さんが実感しているディスカバリー スポーツの良さとは何だろう?
「いままで乗ったクルマと大きく違うのが、長時間運転したあとの自分です。以前なら、3~4時間かけて現地に着くと『1時間休ませて!』と頼んでいたのが、ディスカバリー スポーツだとそのまま仕事や打ち合わせに入ることができます。ディスカバリー スポーツの安定した走りや快適性が、疲れにくさにつながっているんでしょうね。僕にとってはものすごく心強いパートナーです」
そのうえ、木村さんにとっては、クルマは単なる移動手段ではなく、一人になれる大切な時間だという。
「運転することが僕にとってはストレス解消なんです。渋滞に巻き込まれていても、高速で走っていても、それは関係ないんですよ。一人になって、その日のレッスンを振り返ったり、次の仕事にことを考えたり。ときどき講演をする機会があるんですが、そこで使うフレーズがふと思い浮かんでくるのも運転しているときが多い。そういえば、現役時代に、クルマのなかで思いついたことを試したらそれがうまくいって、ランキングアップのきっかけになったこともありましたね。僕にとってクルマは新しいことが発見できる場所なのかもしれません」
そんな木村さんの夢は、日本の子供たちが将来アルペンスキーのメダリストとして活躍することだ。
「1956年に猪谷千春さんが銀メダルを獲って以来、オリンピックのアルペンスキーではメダルがありません。それだけに日本の子供たちにはメダルを獲ってほしい。できれば一番きれいな金をね。僕自身は4回もオリンピックに出て、たくさんの人に支えられたので、今度は支える立場になって次の世代の選手が活躍する姿を見たいですね」
そんな思いを乗せて、木村さんは今日もディスカバリースポーツを走らせている。
プロスキーヤー、アルペンスキー指導者。1992年アルベールビル、1994年リレハンメル、1998年長野、2002年ソルトレイクシティーと、日本アルペン史上初の4大会連続で冬季五輪に出場。ワールドカップでは日本人3人目の第1シード入りを果たし、1997年志賀高原大会4位、1998年スイス・ベイソナツ大会3位など多数の入賞経験を持つ。2003年に現役を引退。現在は富良野 木村公宣スキースクール代表を務めるとともに、解説者としても活躍している。1970年10月24日、青森県弘前市生まれ。近畿大卒。(撮影協力=Podium Cafe/東京・中目黒)
プロスキーヤー、アルペンスキー指導者。1992年アルベールビル、1994年リレハンメル、1998年長野、2002年ソルトレイクシティーと、日本アルペン史上初の4大会連続で冬季五輪に出場。ワールドカップでは日本人3人目の第1シード入りを果たし、1997年志賀高原大会4位、1998年スイス・ベイソナツ大会3位など多数の入賞経験を持つ。2003年に現役を引退。現在は富良野 木村公宣スキースクール代表を務めるとともに、解説者としても活躍している。1970年10月24日、青森県弘前市生まれ。近畿大卒。(撮影協力=Podium Cafe/東京・中目黒)
「運転席に座っていると、ちょっと座席の位置が高いだけで普通のセダンみたいですね。見晴らしがよくて、すごく運転しやすい!」
コンパクトSUVに乗るのは初めてだという北川えりさんは、ディスカバリー スポーツの運転感覚が想像と違っていたのにビックリした様子。ランドローバーというブランドについても思い違いをしていたと話す。
「ハードで男性的なイメージがあったんです。大きくて頑丈でゴツいというような。でも、ディスカバリー スポーツは角ばっていないし、とてもスタイリッシュなフォルムです。女性に似合うと思いますよ」
北川さんは芸能界に入る前に自動車教習所の教官をしていたことがあるくらいで、クルマの運転は大好き。乗り物全般に関心があり、小型船舶二級の免許まで持つアクティブな女性だ。2006年頃からは自転車にハマっている。
「仕事でご一緒した片山右京さんに『一生続けられるスポーツは何でしょう?』と尋ねたら、自転車を勧められたんです。ダイエットになるというのも始めた動機のひとつなんですが(笑)、乗ってみると私にピッタリのスポーツでした」
美容と健康に効果があったのはもちろん、走ることが楽しかった。こんな素晴らしいものはまわりに広めるべきだと考え、すぐに女性だけの自転車チームを作ってしまったのが北川さん流。
「2007年ぐらいから自転車ブームが起きるんですが、その頃はまだマニアックな趣味だったんですね。女性向けのウエアやグッズが少なくて、かわいいものが手に入らなかった。オシャレに自転車を楽しみたい女性を集めてチームエレファントを結成したのは、すてきな自転車グッズが欲しかったことも理由のひとつですね」
象のマークは女子っぽさを重視したセレクト。チームで国内外のレースに出場する本格的な活動をするものの、頑張りすぎずに楽しんで走るのが目的だ。活動のためには自転車を運ぶことのできるクルマが必要になる。ディスカバリー スポーツに興味を持ったのは、北川さんの求める条件がそろっているから。
「今は自転車が載るワンボックスタイプとワゴンの2台が家にあるんですが、7人乗りのクルマが欲しくなったんです。2歳と4歳の男の子がいる4人家族なので、普段はこれで問題ありません。ただ、おじいちゃん、おばあちゃんが来た時に全員が1台に乗れないんですよ。子供たちの友達を乗せることもありますし、大勢が乗れるクルマがあると便利かなあと思って」
ディスカバリー スポーツには、コンパクトSUVとしては珍しい3列シートの7人乗り仕様が用意されている。基本は5人乗りで、必要な時だけ3列目シートを出現させることができる。
「シートを引き出すのがこんなに簡単なんですね! 大きな力がいらないから、女性でも操作はラクラク。ヘッドレストが折りたたみ式になっているのは気が利いています。大人の男性だとちょっと狭いかもしれないけど、子供には十分なスペースですね」
3列目シートはオプションになっていて、ランドローバーは5+2シートと名付けている。2列目シートは160mmスライドするので、背もたれを倒して前に移動させれば乗り降りも容易だ。3列目を収納するとフロアはフラットになり、広大な荷室が現れる。2列目も倒してしまえば、さらにスペースが拡大。余裕で自転車を載せられる。
「何もせずにそのまま積み込める! 今のクルマだと、助手席を倒しても前輪を外さないと載せられないんです。広いから、自転車のほかにもたくさん荷物が入れられそうですね」
5人乗車では荷室は981リッターのスペースで、2人乗車であれば1698リッターまで拡大する。2列目シートは3分割で倒せるので、多彩なアレンジが可能なのも魅力だ。
北川さんは2009年に結婚し、2012年に山梨県に移住した。義父の実家にあった土蔵をリノベーションして住まいにしている。自然に囲まれた生活で、晴れた日には富士山が見える絶好のロケーション。1000坪の敷地には、梅やクルミなどの木が植えられている。
「収穫した梅を使って梅干しを作ります。1人では取り切れないほどの量なので近所の人に梅の実を取りにきてもらうんですよ。300坪ほどを畑にして野菜を育てています。今だと白菜、大根、ニンジン、ネギ、ヤーコンなどが収穫できますね。店では野菜はほとんど買いません。育てた大豆を使って、みそも仕込んでいます。今度は小麦を栽培して自家製うどんを作ろうと思っています」
タレントの仕事だけをしていた頃と比べると別世界の暮らしだ。子育てには理想的な環境だが、都会生活の長かった北川さんは不便な思いをしているのではないかと心配になる。
「山梨って、意外に東京へのアクセスがいいんですよ。中央道を走っていけばすぐに着いてしまいます。月に1回は東京に行きますね。だから長距離ドライブが楽しいことが大切です。ディスカバリー スポーツは高速道路でも背の高いクルマとは思えない安心感があるのがいいですね。車内は静かなので疲れません」
2リッター直4ターボエンジンは240psとパワフルで、トランスミッションは9段AT。変速ショックをほとんど感じないスムーズさだ。ワインディングロードでは、パドルを使ってマニュアル感覚のスポーティーな走行を楽しめる。ランドローバーだからオフロード性能は折り紙付き。テレインレスポンスのモードを選ぶだけで、4WDシステムが最適な駆動力を提供する。
「このあたりでは積もることはあまりないんですが、冬はやはり雪が降ります。天候を気にせず走れるというのは頼もしいですね」
芸能活動に加え子育てと農作業で忙しい毎日を送る北川さんだが、週に1、2回は自転車で走るようにしている。家の近くには自転車で走るのに適した道があり、1時間かけて20kmほど走るのがルーティーンだ。
「必死になって全力で走るのではなく、風景を楽しみながらがいいですね。ぶどう畑を抜けて、フルーツラインをゆったりと走ります。この自転車はロングライドタイプのロードバイクで、大会では100km以上の距離を走ったりもするんですよ。ペダルを漕(こ)ぐ時に押すようにすると足が太くなってしまうんですが、引き足を意識するとダイエット効果があって美脚も手に入るんです(笑)」
山梨には自転車に適したコースが多いので、東京などの都会から自転車をクルマに積んで来る人も多いそうだ。
「4月初めになると、このあたりは桜と桃の花が同時に咲くんです。甲府盆地がピンクに染まって、まるで桃源郷のよう。実は、それを見たことが住もうと思ったきっかけなんですよ。山梨はフルーツ王国と言われているし、温泉も多い。都会の人は山梨に来ておいしい空気を味わうといいですよ」
すっかり山梨の人になった北川さんは、自然に親しみながら不便のない暮らしを満喫しているようだ。ディスカバリー スポーツなら、理想的なライフスタイルをさらにグレードアップさせられるかもしれない。
「スタイリッシュで高級感があり、走りがいい。4WDだからいざという時に安心。自転車を乗せられるし、7人乗りにもなる。なんだか、私の求める条件が全部入っていますね。わが家の次期クルマ候補としてかなり有力です!」
1975年生まれ。静岡県長泉町出身。短大を卒業後、自動車教習所の教官を経て、2000年にスーパー耐久レースのイメージガールに。以後、TBSのテレビ番組『ワンダフル』に「ワンギャル」としてレギュラー出演したほか、NHK語学講座『中国語会話』など数多くの番組で活躍した。2012年に山梨県に移住。2014年に第2子を出産した。
衣装協力
グローブ2万5488円(アールエスエル)、サングラス4万8600円(ディーク/ともにル・ガラージュ TEL 03-3587-2785)
ブルゾン4万2120円、ニット2万3760円、ジーンズ1万7280円(すべてマンナ TEL 03-5469-5507)、鞄2万2680円(クリード/クリード プレスルーム TEL 03-5720-6707)、靴2万4840円(ピコリノス TEL 03-6438-9825)、花モチーフネックレス5万2920円、ネックレス3万2400円、リング4万1040円(すべてミキア/タイド PR TEL 03-5771-5995)、ピアス4320円(ポルレア TEL 03-5689-4447)
ブルゾン4万6440円、ワンピース2万4840円(ともにヒピハパ/加賀デザイン事務所 TEL 03-3801-5874)、靴1万8360円(クラークス/クラークスジャパン TEL 03-4510-2009)、ピアス4860円(ポルレア TEL 03-5689-4447)
1975年生まれ。静岡県長泉町出身。短大を卒業後、自動車教習所の教官を経て、2000年にスーパー耐久レースのイメージガールに。以後、TBSのテレビ番組『ワンダフル』に「ワンギャル」としてレギュラー出演したほか、NHK語学講座『中国語会話』など数多くの番組で活躍した。2012年に山梨県に移住。2014年に第2子を出産した。