秦 基博「新しい自分に向かう!」。約4年ぶりの オリジナルアルバム「コペルニクス」を語る【後編】

横浜ウォーカー

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横浜市出身のシンガーソングライター・秦 基博が、約2年半ぶりとなるニューシングル「Raspberry Lover」に続いて、12月11日(水)、約4年ぶりとなるオリジナルアルバム「コペルニクス」をリリース。同作を携えた全国ツアーも控える秦に、話を聞いた。

「コペルニクス」の歌録り&ミックスは、みなとみらいの「ランドマークスタジオ」も多かったとか(C)撮影=中村力也


——「コペルニクス」というアルバムのテーマは?

秦 サウンドも作る過程も「新しい自分に向かう作品にしたい」と思っていたんですよね。その中で、象徴的な言葉として「コペルニクス」という言葉が浮かびました。自分にとっても、音楽の転換点になるような作品だといいなという思いで作っていたので。それをいい距離感で言える言葉なのかもしれないと。

——天文学者のコペルニクスさんは、それまであった天動説を覆して地動説を唱え、それが歴史的な転換点になり、後世に大きな影響を与えていますが、アルバムの最後の曲「Rainsongs」では、子供達の未来のために、時代のメッセージもあってグッときました。

秦 そこは、シンガーソングライター的な部分ですよね。どんな社会、どんな時代に生きているかによって感じ方も変わるし、何に対して怒るとか、何に対して楽しくなるのか、その感情はその時の状況に左右されるもので。自分を通して歌っていくことに変わりはないのですが、曲によってどこまで出すかっていうことで。「Rainsongs」はそこを強く出しました。

——なるほど。ただ、コペルニクスという言葉には、久しぶりに触れたもので、調べ直してしまいました(笑)。

秦 あはは。僕も、ふいに浮かんだ程度です。詳しく調べたら「ポーランド人なのか!」と思ったくらいで、知識があるわけではないです(笑)。ただ、新しい音楽に向き合う中で、自分も、ある種遊びながら作っていけたらいいなと思っていたので、そのニュアンスがよく出る言葉だと思ったんですよね。自分にとっての転換点、新しい自分を見せる作品を表す言葉に「コペルニクス」を選ぶっていうこと自体の遊びも伝わるのではないかと。

——アルバムのど頭と真ん中に、それぞれ「天動説」「地動説」というインストの曲が配置されたり、アルバムとしてのおもしろさもありますね。

秦 今は、プレイリストなどで、曲単体で聞く機会もいっぱいあると思いますが、僕自身は音楽をアルバム作品として聞いてきましたし、自分のCDを手に取ってくれた方には、自分がどんな作品を楽しんできたか、染み付いているものを出す作り方になっています。ただ、音楽を聞く形はさまざまありますし、こちらから「こんな風に聞いてほしい」とかはなく、自分もいろんな楽しみ方を提供できていたらいいなと思っています。だから、アルバムを通してコンセプトを感じながらも聴いてほしいし、1曲1曲の個性を切り出してもらって楽しんでもらいたいとも思っているなかで、それぞれに表現できていたらいいなと。

オリジナルアルバムは約4年ぶり(C)撮影=中村力也


——ちなみに、さまざまな表現がある中で、自分的に新境地となった曲は?

秦 わかりやすいのは、「アース・コレクション」かな。ビートもそうですし、曲の展開もそうですし、サウンド的にも音数が少なくて実は隙間がいっぱいあるとか。ベースラインから作った、そういう感じも新鮮だと思います。ただ、どの曲も、そういう自分なりの発見があったり、新しい切り口があるんですよね。

——ただ、新しいビート、アプローチがある中で、秦さんの歌が中心にありますね。

秦 そうですね。いろんなチャレンジはあるんですけど、全ての基準は歌というか。どこまで低音(ロー)を出すべきかとか、どういうメディアで聞かれるだろうかとか、具体的なサウンド感については思っていることを言い合っていく中で、特別二人の間で「歌を大事に作っていきましょうね」なんて確認することはなかったんですが、自然とそうなるというか。

——いいですね。ちなみに「ランドマークスタジオ」でもレコーディングされたとか?

秦 そうですね。歌録りとミックスは「ランドマークスタジオ」でやることも多かったのでよく通っていましたよ。車で通る第三京浜とか、空が抜けていく景色を見ながら横浜に向かっていくのは、やっぱり気持ちがいいです。特に歌は気持ちの部分も大切なので、晴れやかな気持ちで臨めるといいですよね。それに通い慣れた場所なので落ち着くというのもあります。

——「コペルニクス」を携えて全国ツアーも決定しました。

秦 久しぶりのツアーですし、アルバムのツアーとしては4年ぶりになります。今回特にライブのことを意識した音作りはしていないので、このアルバムの世界観をどこまでライブで構築していくか楽しみです。あとは、もちろん、全国いろんなところにいくので、みなさんに会えたらいいなと思います。

——横浜公演は、5月21日(木)はツアー最終日で横浜アリーナですね。

秦 そうですね。全国いろんなところにいくのでみなさんに会えるのが楽しみですね!

「コペルニクス」通常版(C)撮影=中村力也


【構成・取材・文=古城久美子/撮影=中村力也/スタイリスト=甲斐修平/ヘアメイク=原田武比古(ArtsyLife)】

横浜ウォーカー編集部

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