飯豊まりえインタビュー「初舞台を誰より楽しみ、歌も歌う!?」

関西ウォーカー

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土曜の朝、関西発の情報バラエティ番組に生出演していて、関西ではおなじみの飯豊まりえ。ここ数年、ドラマや映画で活躍目覚ましい彼女がついに舞台デビューする。

初舞台に挑戦する飯豊まりえにインタビュー撮影=西木義和  スタイリスト=真壁いずみ ヘアメイク=坂手マキ(Vicca)


宅間孝行の作・演出により東京セレソンデラックスで2006年に初演された人気作『流れ星』だ。2009年に大阪・シアターBRAVA!で再演。今回は再々演となる。

ツアーは10月から始まり、栃木、仙台と2か所で公演を終え、生番組を翌朝に控えた大阪で取材会が催された。これまでに関西ウォーカーの取材は3度目。初めて会った時から、加速度的に忙しさが増した1年で、とても成長した印象を受けた。

素直でおきゃんな可愛い女の子が、自分の思いを伝える強さと度胸を身につけたようだ。手練れの宅間と2人での会見でも、臆さず明るく、ドライな突き抜け感があった。もしかしたら役柄に影響されているせい、かもしれないが。

【写真を見る】初舞台で魔法使いマリー役を演じる飯豊まりえ


札幌、福岡、東京、名古屋、そして大阪の大千穐楽へ。いつもの番組メンバーたちは、きっと初舞台の飯豊よりもハラハラし、「とよぞ~、大丈夫か?」と心配しながら応援しつつ、大阪公演を待っていることだろう。舞台デビューとして、いい作品に出合った飯豊まりえ。宅間の会見コメントも交え、個別取材で語った彼女の素顔を紹介しよう。

【物語】

東京で下宿屋を営む熟年夫婦、星野謙作(宅間)と夏子(田中美佐子)。冷え切った関係の2人だが、ある日、謙作が急死。初七日を終えた夜、夏子の前に魔法使いだと言うマリー(飯豊)が現れ、夏子の願いを叶えてくれると言う。夏子は半信半疑ながら、人生をやり直すため、謙作と結婚する前の1970年、昭和45年へタイムスリップし…。

夏子(田中美佐子)とともに1970年にタイムスリップしたマリー(飯豊まりえ)


【初舞台へ】

 最初は戸惑いの方が大きかったんです。舞台はもう少しあとに経験するものかなと思っていたので。でも、素敵なお話ですし、私も家族に見せたいなと思うような作品で。役柄も自分のやったことのない魔法使いって楽しそうだなぁと思って。

でも、顔合わせでは宅間さんの顔を一瞬だけ見て、あとは白いテーブルを見つめて「よろしくお願いします」しか言えなかった。「ついていけるように、迷惑かからないように頑張ります」だけ。みんなは1分ぐらい話されていたんですけど。

お稽古場では、あまり大きな声を出す習慣がないので、とにかく「声を出せ」って言われてました。でも、そこはのどをアイシングしながら頑張りました。もちろん、舞台によく出られている方たちと比べたら、のどを痛めそうな声の出し方で大丈夫かなって思われると思うんですけど、でも、その初々しさを観てほしい(笑)。

【初舞台、緊張は?】

夏美(田中美佐子)と夢野マリー(飯豊まりえ)と名乗り住み込みのお手伝いとして徳秀館で働く2人


まったくしなかったです。もっとアタフタするかなと思ってたんですけど…。始まる前は緊張してますけど、本番に入ったら大丈夫です。ハプニングもアタフタした感じもライブだなぁと。美佐子さんとか「あぁ、どうしよう」とかおっしゃってるんです。私は、そういう時に一番若いから、あ、ちゃんとしなきゃ、頑張んなきゃいけないって思っちゃうんですよ。

舞台、多分、みんなの中で一番楽しんでると思います。お客さんはすごく笑ってくれますし、そんなアットホームな舞台に入れてもらえたので、それがほんとに幸せなことだったなと思っています。きっと最後には泣いて「終わりたくない」って言ってます、多分(笑)。

【舞台を経験して】

顔合わせの時と比べてモチベーションが違うので、楽しいです。お客さんの前でやることのリアルな反応が新鮮でした。田中美佐子さんと一緒にお芝居できるのも、とても楽しいですし、すごくいい経験になっています。何回も同じことをやるのって、どうなのかなと思っていたんですけど、毎回お客さんが違うと雰囲気もまた変わるので、鮮度を持ってやることができて、思っていた印象と違ういいイメージになりました。

写真右からダンカン、飯豊まりえ、宅間孝行、富田翔


 お客様たちは、もうほんとに笑いに来てる感じで。一言しゃべったら、すごく笑ってくれるんですよ。私もけっこうおチャらけています。最初の2場までは空気をガラッと変える役なので、宅間さんに最初だけはほんとに飛びぬけてほしいと言われてるので。

みんなが緊張感をもって一生けん命、届けようっていう、ひとつになってる感じの時間がすごく素敵だなぁと思って、とても幸せな時間でした。

【宅間孝行が語る飯豊まりえ】

宅間孝行が語る飯豊まりえとは?撮影=西木義和  スタイリスト=真壁いずみ ヘアメイク=坂手マキ(Vicca)


マリーが物語を回していく役なので、芝居の生命線みたいなところがあるんです。非常に不安でもあり、期待もしていましたが、初舞台で最初は声もちっちゃいし、大丈夫かなと。ところが、期待を遥かに超える結果を稽古ごとに出して行ってくれて。今どきの子なのか、やる気あるんだかないんだか、わかんないような感じでスンとしてるんですけど、言われたことをちゃんとやろうとしてる姿勢がすごく見えたので、そこに対して役者としても好感持ちました。僕が演出する時にスタイルとして役者さんに求めていることを、彼女は勘所としてちゃんとキャッチしている。一番年下の初舞台ですけど、キャスト陣の中では唯一といっていいほど、体現してくれてるかなっていう人ですね。

【魔法使い・マリーの役、どう?】

魔法使いっていうだけで、楽しくないですか!? だって魔法使えちゃうんですよ。私、小さい時から魔法使いになりたくて。でも、なれるもんじゃないから、すごく楽しいですね。だって人のために魔法で何かが出来ちゃったり、ファンタジーの世界に生きれるなんて夢のような時間。なのでもうノリノリで。もっとやって行きたいです(笑)。

いい役だなぁってすごく思います。陽気ですし、目的は持ってますけど、常に楽しんでその場にいるので。舞台に立ってない時も、明るい自分でいられるのがうれしいです。

【宅間孝行より一言】

宅間:一番最初に会った時に、台本読んで、あまりにも口が悪いんで「ダメ、私、人生でこんなこと言ったことない」って。「ババァとか言ったことないし、あんたとか、お前とかも言ったことないから」って言ってたけど、今、「ババァ、ぶっ殺すぞ」みたいなこと普通に言ってて、みんなに何の違和感もないって言われて、楽しくなっちゃったんだね?

飯豊:逆に、誰も信じてくれないんですよ。普段から言ってるでしょって思われちゃって。

【心配しながら応援してる人たちも】

私がお世話になっている人たちも初舞台だから心配して、みんな親心で観に来てくれるんです。授業参観のお父さんお母さんがいるみたいな気持ちでやるのも緊張しちゃうだろうな。東京と大阪は、多分違いますね、自分の中ではすごく緊張します。

【タクフェスは芝居後のイベントも人気】

 ほんとにお客さんと距離が近くて。公演の回によって“ふれあい”という時間に、写真撮影OKとか、そんなこと初めてで。もう、海外スターみたいな感じで撮られるので、恥ずかしくてうつむいちゃう。まだ写真撮影には慣れてないんですけど、終わってからダンスする時もあって。

観に来た人から「こんなにいろんなオマケが付いてるとは思いませんでした、ラッキー!」みたいな感じで言われてます。だから、観に来てほしいですね。

【宅間孝行より、タクフェスのファンへ】

宅間:僕がこの役をやるのは、年齢的にも今ですらギリギリなので、今回が最後です。なので、決定版としてお送りしたいと思っているので、見届けていただきたいです。

飯豊:プレミア「流れ星」ですね。

宅間:に、できたらなと。そういう感じの仕上がりにはなってると思うんで。

まりえ:宅間さんとも触れ合えますし、是非、生で観に来てほしいです。

おまけ【飯豊まりえ、歌うかも?!】

大阪公演の締めは飯豊まりえの生歌に!?撮影=西木義和  スタイリスト=真壁いずみ ヘアメイク=坂手マキ(Vicca)


劇中で最後に“見上げてごらん夜の星を”が流れる。飯豊まりえが歌っている曲だが、「お客さんは気付いてない」(宅間・飯豊)。カーテンコールのサプライズで、宅間は観客サービスのひとつとして飯豊にマイクを渡した。「私、カーテンコールで歌を歌ったんですよ。それも初めてでした!」。そう聞いていた私は、会見で宅間にお願いをした。「大阪はツアーの大千穐楽。ぜひ飯豊さんに歌を歌ってほしい」と。回答は…。

宅間:大阪のお客さんは非常にアンコールが多くて、かつて5回踊らされたことがあり、もう死ぬかと思った。最近は2、3回目で、もう勘弁してくれって言ってるんですけど。最後に「じゃあ余興をやるからこれで勘弁してくれ」っていうのを、飯豊まりえの生歌で締めろ、みたいな感じですよね。じゃあ、そうします(笑)。どっかの締めでやります(笑)。

飯豊:よし、歌詞覚えるか(笑)。

 

この願いが叶うことを祈って、劇場に行くことにする。

いいとよまりえ●1998年1/5、千葉県生まれ。2012年に女優デビュー以降、数多くの話題のドラマや、今年9月には映画「いなくなれ、群青」など数多くの作品に出演。現在、「Oggi」「MORE」のモデルとして活躍し、生放送の情報バラエティ番組「にじいろジーン」(毎週土曜朝8:30~、カンテレ)に出演中。来年、主演映画「シライサン」が1月10日(金)公開 

STAGE タクフェス第7弾「流れ星」

タクフェス第7弾「流れ星」


公演期間:12月4日(水)~8日(日) 会場:梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ 作・演出・出演:宅間孝行 出演:田中美佐子、飯豊まりえ、ダンカンほか 価格:7900円 お問合わせ:0570-200-888(キョードーインフォメーション) 

取材・文=高橋晴代

高橋晴代・はーこ

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