LIFESTYLE / Gourmet

カクテル新時代! 粋な大人のための新・東京BARアドレス。

世界を賑わすカクテルブームが到来! ボタニカル、日本茶、クラフト蒸留酒、フルーツ、テキーラ&メスカルの6つのキーワードに、カクテルが大きな進化を見せている。あなたの今までのカクテルの概念を変えるかもしれない、東京の最旬BARをご紹介。

BEES BAR by NARISAWA 「森、里山」をテーマに、日本文化のルーツを感じるバー。

食材の原産地の風景写真が展示されている、完全禁煙の店内。カウンターやテーブルはケヤキやクルミ、ナラなど12種の木材を使用する。
奥飛騨産のウォッカ、沖縄産月桃、ライムがベースの“アポテカリーギムレット” ¥2,000。

世界に名だたるレストラン「NARISAWA」が手がけるバーは「日本の里山」がテーマ。

ユニークなのは、石川産ハイネズや、黒文字、福岡産シナモン、岐阜産ニオイコブシなどの木々の枝や根、葉を漬け込んだウイスキーやスピリッツ類。これらをベースにしたカクテルを飲むと木々の香りが森へと誘い、まるで森林浴をしているような錯覚に陥る。

旬の国産オーガニック食材を使い、カクテル自体をスモークするなど、料理技術を駆使したクリエイティブな趣向もここならでは。すりたてのワサビを使った爽やかな“ワサビのマルガリータ”も常習性が高い一杯だ。

BEES BAR by NARISAWA 東京都港区南青山2-14-15 五十嵐ビルB1F
Tel./03-6459-2436
営業時間/17:00〜翌2:00(翌1:30 LO)、日曜〜23:00(22:30 LO)
定休日/月曜・不定休
サービス料10%
www.beesbar-narisawa-jp.com

Mixology Salon ミクソロジーの技術を駆使し、日本茶の新しい可能性を追求。

モダンな茶室をイメージした店内。カウンターに立つのは、バーテンダーの佐藤由紀乃さん。
自家製の焙じ茶ウォッカを使用し、栗のリキュール、ブドウ、苦味酒「フェルネット」、クローブなどをシェイクした、フルーティでスパイシーな“Japanese Autumnal” ¥2,000。

都内に5店舗を展開する日本のミクソロジーのパイオニア、南雲主于三さん。彼が5店舗目として手がけるバーは、「和」と「茶」がコンセプトだ。

遠心分離機、減圧蒸留、真空調理などの技術を取り込み、新素材を生み出すのが彼の真骨頂。ここでは玉露や焙じ茶、煎茶、そば茶などを抽出したウォッカやラム、ジン、ウイスキー約20種類を、フルーツやビターズ(薬草、ハーブ、樹皮、香辛料などを合わせたビターな苦味酒)、その他オリジナルのリキュールなどと合わせて、味覚を構築する。

あくまでも、主役は日本茶。カクテルになったときのそれは、鮮烈な驚きの連続だ。

Mixology Salon
東京都中央区銀座6-10-1 GINZA SIX 13F
Tel./03-6280-6622
営業時間/11:00〜23:00(22:30 LO)
不定休
チャージ ¥800
ginza6.tokyo/shops/1239

The SG club 気軽にカクテルを楽しむことができる新名所。

地下の「Sip」でカクテルを作るバーテンダーの後閑さん。旅からインスピレーションを得ると話す。
宮崎県産クラフトジン、バタフライピーの花、自家製のリキュールを使った“Abyss of Time” ¥1,800(税込み)。

今年6月にオープンしたこちらは世界で活躍するバーテンダー、後閑信吾さんがディレクション。

1階は14時から営業の「Guzzle」と称されたカジュアルスタイルのバー。懐かしいラムネを使ったカクテルや、バリスタが作る水出しコーヒーベースのカクテル、新感覚な味わいのノンアルコールカクテル“モクテル”など、遊び心あふれるラインナップだ。

「Sip」と呼ばれる地下はゆったりと過ごす大人の空間。後閑さんのクリエイティビティ、最先端テクニックを駆使した未知のグラスに驚かされ魅せられる。カクテルの未来を体感するのに最適な一軒だ。

The SG club
東京都渋谷区神南1-7-8
Tel./03-6427-0204
営業時間/1F「Guzzle」 14:00〜翌2:00(金・土曜〜翌3:00)、B1F「Sip」 18:00〜翌2:00(金・土曜〜翌3:00)
不定休
B1F「Sip」のみサービス料10%
facebook.com/thesgclub

TIGRATO コーヒーや紅茶を合わせた、フルーツカクテルが秀逸。

「フルーツは甘味と酸味を足してあげることでその魅力を発揮する」と語る、バーテンダーの高宮さん。ジェラートのメニューに「ジン」が登場することも。
“巨峰とコーヒーのカクテル” ¥1,400。巨峰は皮ごと潰してレモン果汁とシロップとシェイク。

ジェラテリア、カフェ、バーが三位一体となったこちらは今年2月にオープン。

「甘味、酸味を活かすところはジェラートもカクテルも同じ」と店主の高宮裕輔さん。フルーツを引き立てるレシピを日々研究し、たとえば巨峰に本格的なシングルオリジンの浅煎りコーヒーを合わせたカクテルはブドウの甘さ、皮の渋味、コーヒーの爽やかな苦味が合わさり絶妙のバランスだ。

現在、日本酒をベースにしたフルーツカクテルを考案中だとかでそちらも楽しみ。

TIGRATO
東京都千代田区六番町13-6 AS BLDG 1F
Tel./03-5214-1122
営業時間/11:00〜23:00(土曜・日曜・祝日12:00〜22:00)
不定休
www.tigrato.cafe

BAR TRIAD 世界中のクラフトスピリッツを感性が光るモダンなカクテルに。

こだわりのアンティーク品が飾られた店内。5Fにも部屋があり、海外からゲストバーテンダーを呼んでイベントやセミナーなども行う。
メキシコの紫色の花を意味する“ハラカンダ”という名のフェミニンなカクテル ¥1,300(税込み)。

大人気店「BAR TRAM」「BAR TRENCH」に続き、3軒目の新店が昨年オープン。店内は、5〜6人のグループでもカジュアルに利用できる50席規模の広さだ。

他店同様、薬草酒など植物由来の原材料で造ったスピリッツやリキュールを使ったクラフトカクテルが中心。少数生産の個性豊かなテキーラやメスカルも扱っており、「カクテルにすることでグッと飲みやすくなる」とヘッドバーテンダーの馬上千寛さん。

シトラスが香るテキーラにアサイーリキュールを合わせた“ハラカンダ”は甘味と酸味、クリーミーな卵白のバランスが心地よい。テキーラの概念が変わるかも!?

BAR TRIAD
東京都渋谷区恵比寿西1-4-1 UCHINOビル4F
Tel./03-6416-4177
営業時間/19:00〜翌2:00
定休日/日曜
サービス料 10%
small-axe.net/bar-triad

Photos: Daisuke Yamada Text: Yumiko Takayama Editors: Toru Mitani, Mayu Kato