恋多きプリンセス、マーガレット王女が世界を魅了したスナップ集。
美しく、自由奔放な女性としても知られたエリザベス女王の妹、マーガレット王女。ジョージ6世の次女として生まれた彼女が歩んできた道のりを、写真とともに振り返る。
マーガレット王女は生前、世界で最も写真を撮られた女性のひとりだった。実際、世界最大規模の画像コレクションを有するゲッティイメージズにはマーガレット王女の画像が8000以上あるが、彼女が生まれたのは同サイトはおろか、インターネットやデジタル化テクノロジーも存在しないはるか昔であったことを考えれば、これは驚くべき点数だといえる。
博物館のオープニングセレモニーから、祝賀会、英連邦加盟諸国への訪問まで、王室メンバーとして多岐に渡る公務をこなしていたのはもちろんだが、波乱に満ちたロマンスの数々でスポットライトを浴び、それによってマスコミ報道が多くなったという経緯もある。例えば、1978年には、カリブ海にあるマスティク島で、18歳年下の庭師であるロディ・ルウェリンと戯れているところをタブロイド紙にパパラッチされて大騒ぎになった。
しかし、こうした注目はすべて彼女の魅力のせいでもあった。セシル・ビートン、スリム・アーロンズ、そして夫となったスノードン伯爵など、当時の有名写真家たちのモデルとして彼女は澄まし顔でポーズをとった。他のロイヤルたちが単なる被写体であったのに対し、マーガレット王女は芸術の対象でもあったのだ。
そうでなければ、彼女の29歳の誕生日、アンソニー・アームストロング・ジョーンズがスノードン伯爵となる前に撮影した、はにかみながらカメラを見つめる王女の私的な肖像写真の説明がつかないだろう。アン・ド・コルシィ著『スノードン』は、この撮影期間が、二人がさらに親密さを増した機会にもなったのだとしている。それ以外にもマスティク島からコスタスメラルダまで、いたるところでくつろいでいるマーガレット王女を撮影したスリム・アーロンズのスナップも有名だ。
第二次世界大戦中の幼少期から、ポルティモア・ティアラをつけたロイヤルウエディング、ビートルズやミック・ジャガーとの対面など、アイコニックな23枚の写真とともにマーガレット王女の華やかなロイヤルスタイルを振り返る。