アン・ハサウェイが、セレブスタイリストのエリン・ウォルシュの力を借りながらイメチェンを楽しんでいるようだ。これまでアンのスタイリングを手がけてきたロー・ローチとは違い、より地に足をつけたアプローチを取っているウォルシュ。ハリウッドスターらしい輝きはそのままに、アンの魅力を最大限に引き出したファッションに注目が集まっている。
アンの20年に及ぶキャリアの中で、ウォルシュは彼女に何が似合うのか、また、何が行き過ぎていたのかを観察してきたという。再調整の鍵となったのは、アンがよく好んで着用していたヴァレンティノ(VALENTINO)だ。ピエールパオロ・ピッチョーリが仕掛けたトレンドカラーのフューシャピンクに眩いサンシャインイエローまで、大胆なカラーを堂々と着こなす姿は新鮮な印象をもたらした。
今年のカンヌ国際映画祭では、ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)やグッチ(GUCCI)による60年代のレトロなムードが漂うミニドレスを着用したほか、アルマーニ プリヴェ(ARMANI PRIVÉ)のカスタムドレスで会場の視線を独占。ウォルシュは、アンが試着した瞬間にインスピレーションが湧くという。
「彼女は優れた審美眼の持ち主。お互いを信頼しているから、うまくいかなかったら次に進むことにしています」
移動中にはゆったりとしたスーツ、ワイドレッグデニムといったリラックススタイルで目撃されることの多いアンだが、そこに彼女らしい“セクシーさ”を加えているのは、何と言ってもその象徴的な“笑顔”。
「私たちは今、クレイジーな時代に生きている。だからこそ、ファッションは刺激的で、楽しくて、開放的でなければならないと思う。この世界に美しさをもたらしてくれるから。私は服を通して、愛と希望を表現したいんです」とウォルシュ。アン・ハサウェイのスタイルはこれからも進化し続けるだろうが、現在の彼女のファッションには、かつてないほどの“自信”が満ち溢れている。
Photos: Getty Images Text: Alice Newbold Adaptation: Motoko Fujita
From VOGUE.CO.UK