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スティーヴン・スピルバーグ、『ハリー・ポッターと賢者の石』の監督を断ったことに後悔なし

スティーヴン・スピルバーグは家族と過ごすために『ハリー・ポッターと賢者の石』(2001)の監督を断ったが、後悔はないそうだ。
Photo: Kevin Winter/Getty Images

『フェイブルマンズ』(2022)で第95回アカデミー賞にノミネートされているスティーヴン・スピルバーグ。本作は監督の原体験を綴った自伝的映画であり、また家族とアートの板挟みになる思いについても触れている。アカデミー賞を前に『ヴァラエティ』のインタビューで、インド映画『RRR』(2022)のS・S・ラージャマウリ監督と対談したスピルバーグ監督は、家族を映画よりも優先させた決断についてこう語った。

「僕にとっての家族とアートの間で板挟みになった経験は、(映画で描いた時代よりも)もっと後のことでした。すでに映画監督として地位を築いていましたが、妻のケイト(・キャプショー)と僕は家族を作り始めたばかりでした。今では7人の子どもがいますが、仕事を受けるということは4、5カ月の間ずっと別の国に行き、家族と会えないことを意味します。これが、僕にとってのアートと家族の間で引き裂かれた経験でした」

「いくつかの作品を断る決断をしました」「『ハリー・ポッターと賢者の石』を断ったのは、家族と一緒に過ごす1年半を確保するためでした。子どもの成長を見守るためです。素晴らしいシリーズを犠牲にしたわけだけど、今振り返って、家族と一緒にいるために下した決断に満足しています」

スピルバーグ監督には、最初の妻エイミー・アーヴィングとの間に、現在37歳のマックス、1991年に再婚した妻ケイトとの間に34歳のテオ、32歳のサシャ、30歳のソーヤー、28歳のミカエラ・ジョージ、そしてケイトの連れ子で、46歳のジェシカ・キャプショーがいる。クリス・コロンバスが監督を務めた『ハリー・ポッターと賢者の石』は、2001年に公開され、第74回アカデミー賞で3部門にてノミネートを得た。また『ハリー・ポッター』シリーズは全8作品で77億ドルの興行収入を突破している。

Text: Tae Terai