ヒュー・グラントはハリウッドに嫌気がさしたのではなく、ハリウッドが自分を見限った結果、俳優業から離れることになったそうだ。『ラブソングができるまで』(07)の後に休業を決めたヒューは、その頃から主演の仕事が回ってこなくなってきていたことも認め、「ロサンゼルス・タイムズ」紙で当時をこう振り返っている。
「2005年以降、僕の態度が悪くなってきていたんだ。『ラブソングができるまで』のすぐ後かな。もうたくさんだった。そして2009年に復帰してまた一本の映画を作った。その時点では僕がハリウッドに嫌気がさしたのではなく、ハリウッドが僕を見限ったんだ。サラ・ジェシカ・パーカーと共演した映画(『噂のモーガン夫妻』)で大コケしたからね」「僕がそれを希望したにせよ、しないにせよ、その後、僕は一夜にして高給取りの主演俳優ではなくなった。少し恥ずかしかったけど、そのおかげで他のことをする時間が出来たんだ」
そんなヒューは、HBOの新作ドラマ「The Undoing」でニコール・キッドマンと夫婦役を演じており、以前、子ども達から逃れるために同役を受けたと冗談を飛ばしていた。「僕の幼い子ども達から逃れるためにこの仕事を受けた部分もある。この歳では疲れるからね。一休みできるのは素晴らしいだろうと想像していたんだけど、ニューヨークに到着するたびに子ども達に会いたくてどうしようもなくなったんだ」
「どのシーンでも突然、僕にとっては涙のシーンとなってしまった。カフェに行ってコーヒーを注文するだけでも涙が流れてくるほどだったよ」「キャリアを通して、1つの感情ですらうまく表現できなかったのに、歳をとってきたらそれを止めることができない。子どもや愛、僕の妻か何かに関係しているんだろうね。でもそれをコントロールすることができないんだ」
Text: Bangshowbiz