Z世代を中心にSNSで広がっている「インディー・スリーズ」をマスターするのに重要な人物といえば、俳優のキーラ・ナイトレイだ。クラブカルチャーやグランジの要素を掛け合わせたこのトレンドは、彼女がずっと発信してきたスタイルそのもの。そしてそれは、先日ロンドンで行われた新作アニメ映画『Charlotte(原題)』(2021)のプレミアでも証明されていた。
この日彼女が着用したのは、ヴィルジニー・ヴィアール率いるシャネル(CHANEL)の2022-23年秋冬オートクチュールコレクションのルック。ブラックのサテンドレスにデコラティブなツイードコートと、テキスタイルに対する並々ならぬこだわりが反映されたエレガントな装いだが、どこか意志の強さを感じさせるロックテイストも漂う。
そして、このインディー・スリーズの美学が最も顕著に表れていたのはメイクアップだ。今や彼女のシグネチャーともなっているスモーキーアイは、濃いめのコールアイライナーとシマーの効いたアイシャドウで仕上げられており、奥深いニュアンスのある目もとを演出している。
ナイトレイは常にきりっとした主張のあるアイメイクを好み、レッドカーペットに登場する際にはしばしばグランジテイストに傾倒している。彼女は以前『VOGUE』に「私は100%スモーキーアイ派」と明言しているが、それは今も変わらないようだ。「黒のアイライナーをしっかりと引いて、マスカラを上にも下にもたっぷりと塗るんです。いつどんな時もね」
Text: Alice Cary Adaptation: Motoko Fujita
From VOGUE.CO.UK