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ティナ・ターナーが83歳で死去

ロックンロールの女王として知られるティナ・ターナーが亡くなった。83歳だった。
Photo: Fin Costello/Redferns

ロックンロールの女王として知られるティナ・ターナーが、長い闘病の末、スイス・チューリッヒ近郊のキュスナハトにある自宅で亡くなった。83歳だった。「世界は音楽のレジェンドでロールモデルでもある人物を亡くした」と彼女の代理人が発表。「音楽と尽きることのないバイタリティでたくさんのファンを楽しませ、また次世代の多くのアーティストにインスピレーションを与えてきました」。近く、親し友人や家族が出席し密葬を行うという。

ティナは1939年11月26日、テネシー州ナットブッシュで生まれた。両親の離婚後、辛い幼少期を経て、高校卒業後看護師として働いていた時に後の夫となるアイク・ターナーと知り合い、彼のバンド、キング・オヴ・リズムのボーカルとしてデビューした。その後にアイク・アンド・ティナ・ターナー・レヴューの一員として活躍し、「ア・フール・イン・ラヴ」、「リヴァー・ディープ-マウンテン・ハイ」、「プラウド・メアリー」、「ナットブッシュ・シティ・リミッツ」などヒット曲をリリース。

アイクと離婚後にソロ活動を行い、『レッツ・ステイ・トゥゲザー』や『プライヴェト・ダンサー』などのアルバムを大ヒットさせた。長いキャリアで通算8度のグラミー賞に輝き、「最も成功した女性ロック・アーティスト」の名を欲しいままに。1991年にはアイク&ティナ・ターナーとして、2021年にはソロアーティストとしてロックの殿堂入りを果たしている。また、俳優としても活躍し、メル・ギブソン主演の『マッドマックス/サンダードーム』(1985)などに出演した。

プライベートでは、アイクと離婚後、EMI ミュージックのトップであるアーウィン・バックと再婚し、スイスに居を構えた。アイクと結婚している間に彼からのDVに苦しんだことから、ドメスティック・バイオレンス撲滅のためのチャリティに尽力。ウーマンズ・エイドはティナの逝去に際し、「DVサバイバーで、多くの女性にインスピレーションを与えた」と称えている。

Text: Tae Terai