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ドリュー・バリモア、スティーヴン・スピルバーグ監督に「父親になって」と頼んでいた

ドリュー・バリモアは、『E.T.』撮影時にスティーヴン・スピルバーグ監督にお父さんになってほしいと頼んだそうだ。
Photo: Mark Sennet/Getty Images

『E.T.』(1982)でタッグを組んで以降、ドリュー・バリモアスティーヴン・スピルバーグ監督。ドリューが絆を深めてきたことは有名だ。ドリューが『ヴァルチャー』のインタビューで波乱万丈の子ども時代を述懐し、「人生で唯一の父親的存在」だったというスピルバーグとの『E.T.』撮影時のエピソードを明かした。

スピルバーグはE.T.を本物だと信じるドリューのために撮影中、E.T.のオペレーターを常駐させ、彼女がいつでも話しかけられる状態を維持したそうだ。当時7歳のドリューは、E.T.と一緒にランチをしたり、秘密を打ち明けたりした。そんな特別な存在だったE.T.の周りに怪しい人がたくさんいると訴えるドリューに対し、「E.T.は特別だから、アシスタントが8人もいるんだ。僕は監督だから一人しかいない」と安心させたこともあるという。

それほど信頼を寄せていたスピルバーグにドリューは、父親になってほしいと頼んだそうだ。しかし、彼女の願いを受け入れるわけにはいかず、監督は「ノー」と返答。それなら代父(ゴッドファーザー)になってほしいと頼まれ、引き受けた。ドリューは週末をスピルバーグと過ごし、ディズニーランドや牧場などに連れて行ってもらったり、『E.T.』でドリューが演じた役名にちなんで「ガーティー」と名付けた猫をプレゼントしてもらった。真っ赤な口紅をつけて現れたときには、落とすよう諭されたこともあるそうだ。

当時を振り返り、スピルバーグはこう語る。「ベッドに入るべき時間を過ぎても起きていて、行くべきでないところに通っていた。僕には、そんな生活が子ども時代を奪っていると感じたんだ。父親でない自分を無力に感じた。僕にできることは、あの子の相談に乗ってやることだけだった」

Photo: Michael Kovac/WireImage

なお、このインタビューでは、当時ドリューのマネージャーでもあった母ジェイドとの関係についても複雑な思いを吐露。ジェイドは幼いドリューをハリウッドのパーティーに連れまわし、これが彼女が後にアルコールどドラッグに溺れたきっかけだとしている。ドリューはそんな母に対し、死を待ちきれないという思いと、裏腹に健康で幸せな生活を送ってほしいと願う気持ちがあると明かした。

Text: Tae Terai