アンソニー・ホプキンスが、名作クライムスリラー『羊たちの沈黙』（1991）で共演したジョディ・フォスターのすばらしさを語った。『ピープル』誌のインタビューで、「ジョディのすばらしいところは、偉大な俳優であること、そして取り巻きがいないこと。撮影現場にやってきて仕事をする。とてもリラックスしていて、非常にクール。とても現実的なところが好きだ」と絶賛。
トーマス・ハリスによる1988年のベストセラー小説を基にした『羊たちの沈黙』は、ホプキンス演じる猟奇殺人犯で元精神科医のレクター博士と、連続殺人事件解決のためアドバイスを得ようと彼に話を聞くFBI訓練生との間に生まれた、奇妙な信頼関係と敬意を描く。ジョナサン・デミがメガホンを取った本作は、第64回アカデミー賞で作品賞をはじめ、ホプキンスとフォスターの主演賞W受賞など5部門に輝いた。
2人は2021年、コロナ禍にリモートで行われた『ヴァラエティ』誌の対談企画「アクターズ・オン・アクターズ」で再会。フォスターは「私たち2人にとって、人生を変える冒険だった」と語り、レクター博士が人肉とともにキャンティワインを嗜んだことに触れ、「いまだに人に“上等のキャンティはどうですか？”と言われるでしょう」と話していた。
ホプキンスによると、当時フォスターは俳優業を続けるべきか分からないと口にしていたそうで、「彼女は実に健全でシニカルな考えを持っていた」と振り返っている。彼がどんなアドバイスをしたかは定かでないが、フォスターはNetflix映画『ナイアド 〜その決意は海を越える〜』（2023）で今年のゴールデン・グローブ賞やクリティクス・チョイス・アワードにノミネート、また「TRUE DETECTIVE」の新シーズンに出演し、高評価を得ている。
Text: Tae Terai
