俳優の齊藤工さんが監督を務めた映画『スイート・マイホーム』で、次々と恐怖に直面する主人公を熱演! 他の作品では見せないような“苦悶の表情”を引き出されたとか……。
マイホームを建てるなら
地下室は作りたくないかも
── 何度も共演している齊藤工さんから「映画に出てほしい」と言われた瞬間は嬉しかったですか?
詳しいストーリーや配役を聞く前からお引き受けすることしか考えてなかったです。齊藤工さんと “役者同士” ではなく “監督と役者”として関われることを想像したら、すごくワクワクしました。
── 『スイート・マイホーム』の原作小説は“オゾミス(おぞましいミステリー)”と称され、主人公の「家」に関わった人物が怪死するなど、恐怖の連鎖が描かれます。ズバリ、映画の見どころは?
目を背けたくなるようなシーンもあるのですが、怖さだけじゃなくて。目の前の幸福に気づけてなかったり、ついつい欲望に負けてしまったり……誰もが心の奥底に抱えているような人間の本質をあぶり出す映画になっていると思います。
工さんはキャストが他の作品では見せたことがないレベルの“苦しむ表情”を撮ることを目標にしていたようで、撮影が進むにつれて僕もどんどん追い込まれていきました。
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── 監督に不満を言いたくなる瞬間もありましたか?
地下室で汗ダクになるシーンがあるのですが、顔面をビチャビチャにされて暗闇に放り込まれたので、そこはリアルに辛かったですね (笑)。ただ、工さんは誰よりも俳優の気持ちを分かっている監督ですし、伸び伸びと芝居ができる環境を整えてくださったので、余計なストレスは一切なかったです。
── 劇中では主人公が妻子と住むための“理想の家”を建てますが、もし窪田さんが新たにマイホームを建てるとしたら、どんな要素を重視したいですか?
自然と触れ合える環境ですかね。僕の場合は、精神的に辛い役を演じても、緑と触れ合うと心が浄化されてリセットできるんですよね。地下室は作りたくないかも……
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Photo:Ryohei Obama(SIGNO) Styling:Yonosuke Kikuchi(RIT inc.) Hair&Make-up:Masaki Sugaya(GÁRA) Interview&Text:Satoshi Asahara