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マインドマップとは?書き方のルールや便利なツールを紹介

最終更新日:2024.02.09編集部
マインドマップとは?書き方のルールや便利なツールを紹介

マインドマップとは?

マインドマップとは?

マインドマップとは、頭の中にある情報を整理するために、メインとなるキーワードに関連する言葉や絵を放射状につないだ図です。マインドマップは1970年代に活躍したイギリスの教育者である、トニー・ブザン氏によって提唱された表現方法で、現代でもビジネスや教育の現場で広く活用されています。

マインドマップは、アイデアマップやスプレー図など、派生した形でさまざまな図が存在していますが、トニー・ブザン氏はマインドマップを以下のような内容であると定義しています。

  1. 明確なテーマはあるか

  2. 中央から放射状に広がる図になっているか

  3. 「ひとつのブランチにつき一語」が守られているか

  4. 見やすくわかりやすいか

  5. 視覚に強く訴えるか

マインドマップは思考整理に使うツールであり、そのテーマは明確である必要があります。また、中心におくキーワードから派生する枝葉を「ブランチ」と呼びますが、ひとつのブランチには一語のみが記載されるという原則があります。そのほかにも、色彩や図を豊富に使い、見やすくわかりやすく表現するなどの工夫が重要です。

マインドマップは、情報の整理やアイディアの発散に役立つ便利なツールと言えます。

マインドマップが使えるシーン

マインドマップが使えるシーン

マインドマップは、その視覚的な特性からさまざまな場面での活用が期待できます。アイディアを絞り込むブレインストーミング、伝えたい内容を整理するプレゼンテーション、学びの過程を記録する学習の記録など、具体的なシーンについて解説します。どのシーンでの活用が最も効果的か、ぜひ参考にしてみてください。

ブレインストーミング

ブレインストーミングとは、新しいアイディアや解決策を生み出すためのグループ活動です。

このプロセスでマインドマップを活用すると、参加者の意見や考えを視覚的に整理し、関連性や新たな視点を明確に捉えやすくなります。とくに、多くの意見が飛び交うセッションでは、マインドマップの放射状の構造が各アイディアの関連を一目で理解するのに役立ちます。また、全体の流れや構造を把握しやすくなるため、効率的に議論を進められます。

プレゼンテーション

情報やアイディアを伝えるプレゼンテーションの場でも、マインドマップが活用できます。

放射状に広がるブランチをたどることで、主要なポイントやその詳細、関連性を明確に伝えられるため、マインドマップをプレゼンテーションの資料として使用すると、聞き手にとって情報の流れや構造が一目でわかりやすくなります。とくに、複雑な内容や多岐にわたるテーマを扱う際、マインドマップの視覚的な表現は大きな助けとなります。

学習の記録

学習過程を記録する際も、マインドマップは有効なツールとなります。

新しい知識や情報を整理し、関連性を明確にすることで、頭の中の理解を進めることが可能です。たとえば複雑なテーマや専門的な内容を学ぶとき、マインドマップを使って主要なポイントや詳細を放射状に整理することで、全体像を掴みやすくなります。また、定期的にマインドマップを見返すことで、知識の定着を助け、復習の際のガイドとしても活用できます。

無料で使えるマインドマップ作成ツール8選

マインドマップを手軽に作成するためのツールは数多く存在しますが、その中でもマルチプラットフォーム対応で、無料利用可能なものを厳選して8つ紹介します。

  1. MindMeister

  2. iThoughtsX

  3. Xmind

  4. Mind Map

  5. GitMind

  6. Canva

  7. Miro

  8. Figma

各ツールには独自の特徴や機能があり、用途や好みに合わせて選ぶことで効果を発揮します。ここではそれぞれのツールについて解説します。

MindMeister

MindMeister

https://www.mindmeister.com/ja

MindMeisterは、業界をリードするオンラインマインドマッピング・ソフトウェアとして、世界中で2,500万人以上のユーザーに利用されているマップ作成サービスです。MindMeisterはブラウザで使用できるため、ネット環境があればユーザーはどこにいてもマインドマッピングが可能です。

このツールは、中央のメインアイデアから始め、サブトピックを無制限に作成し、色分けや添付ファイルの追加などで視覚的にわかりやすく情報を整理できます。また、直感的なエディタを備えており、チームメンバーとの共同作業でアイデアを迅速にマップに変換できます。

iThoughtsX

iThoughtsX

https://www.toketaware.com/

ThoughtsXは、アイデアの発散や思考の整理に特化したインストール型のマインドマップアプリです。

iThoughtsの最大の特徴は、手書きメモやイラストを簡単にマインドマップに取り込める点で、とくにiPadでの利用においてその操作性や機能の豊富さが際立っています。Apple Pencilと組み合わせることで、手書きしたマインドマップやメモをワンクリックでMacアプリに取り込むことが可能です。

また、iThoughtsは他のマインドマップアプリとの互換性が高く、多くのファイル形式にエクスポートできるため、他のアプリとの連携もスムーズです。

価格面では、iThoughtsは買い切り型のモデルを採用しています。無料でも使用できますが、閲覧のみとなっており、編集機能は利用できません。

Xmind

Xmind

https://jp.xmind.net/

Xmindは、香港の XMind Ltd.が開発しているオープンソースのマインドマッピングアプリです。Windows・macOS・Linuxなど複数OSに対応しているインストール型ツールで、世界中で1億回以上インストールされています。

Xmindの特徴として、異なるアイディアや情報を整理するための多様な構造やテンプレートが提供されており、それぞれのニーズに合わせてカスタマイズできます。とくに、魚骨図やタイムライン、ツリーテーブルなどの組み合わせを利用することで、複雑なプロジェクトや情報も効率的に整理することが可能です。

MindMup

MindMup

https://www.mindmup.com/

MindMupは、Google Appsと統合されたマインドマッピングツールです。MindMupは最新バージョンとして「MindMup 2.0」が提供されており、「MindMup 2 For Google Drive」ではGoogle Drive内で自由に利用できます。

他のGoogle Driveアプリと同様の画面レイアウトやオプションが整理されているため、簡単に始められます。また、共有権限を継承することも可能です。さらに、同時に複数のGoogleアカウントにログインするサポートや、Driveでのプレビュー表示、Google Driveからマップノードへのファイル添付、Google Photosからの画像追加など、多岐にわたる機能が搭載されています。

GitMind

GitMind

https://gitmind.com/jp/

GitMindは、AIを搭載した無料のマインドマッピングおよびブレインストーミングアプリです。Windows・Mac・iOS・Androidのマルチデバイス対応で、クラウドでのファイル共有にも対応しています。

GitMindはオンライン上でリアルタイムにマインドマップの作成や共同編集がおこなえるため、チームで同じプロジェクトを進める場合などに便利です。マインドマップだけでなく、メモやフローチャート、組織図やUMLダイアグラムなど、多岐にわたる用途での利用が可能です。

新バージョンではChatGPTを導入しており、AIアシスタントと自動マインドマップ生成機能が搭載しているため、より使いやすいツールになっています。

Canva

Canva

https://www.canva.com/ja_jp/

Canvaは、グラフィックデザインツールとして広く知られていますが、マインドマップの作成機能も提供しています。使いやすいUIを持ち、ドラッグ&ドロップの操作で簡単にマインドマップをデザインできます。

Canvaはオンライン上で動作するため、特別なソフトウェアのインストールは不要、ブラウザから直接アクセスして使用できます。また、マインドマップのテンプレートも豊富に用意されており、カンタンに作成できるのが特徴です。

Miro

Miro

https://miro.com/ja/

Miroは、プロジェクト管理から製品デザイン、日常のタスクまで幅広くサポートしているオンラインホワイトボードツールです。世界中で6,000万人以上のユーザーが利用しており、どこでも自由に共同作業できる場を提供しています。

無限のスペースで作業できるキャンバスがあるため、大規模なマインドマップまで作成できる自由度の高さがMiroの特徴です。さらに、Miroは組織全体をまとめるひとつのプラットフォームとして、高度なセキュリティー対策も施されているため、個人だけでなく、多くの企業からも信頼されています。

Figma

Figma

https://www.figma.com/ja/

Figmaは、Webサイトやアプリのデザインをオンライン上で制作するためのツールとして知られていますが、最近では「Figjam」というオンラインホワイトボード機能がリリースされました。

複数人でのオンライン会議に適しており、リアルタイムでマインドマップの作成やアイデアの整理ができるため、多くのユーザーから注目を集めています。オンラインでのマインドマップ作成ツールとして、自由度の高いマインドマップ作成が可能です。

マインドマップの書き方

マインドマップは情報整理やアイデア出しの際に非常に役立つツールです。しかし、効果的なマインドマップを作成するためには、一定の手順やポイントを押さえる必要があります。ここでは、マインドマップを書く際の基本的な手順やテクニックを解説します。

中心となるトピックとテーマを決める

中心となるトピックとテーマを決める

マインドマップを始める際の最初のステップは、中心となるトピックやテーマを明確にすることです。この中心の単語は、マインドマップ全体の核心となり、その周りにさまざまな情報やアイデアが展開されます。

たとえば新しいプロジェクトの計画を立てる場合、プロジェクトの名称や目的を中心トピックとして配置します。また、日常のタスク整理を行う際には「今日のタスク」や「今週の目標」など、具体的なテーマを中心に据えると良いでしょう。

この中心トピックの設定が明確であれば、関連する情報やアイデアの整理もスムーズにおこなえます。

メインブランチ・サブブランチを追加する

メインブランチ・サブブランチを追加する

マインドマップを構築する際、中心トピックから伸びる主要な枝を「メインブランチ」と呼びます。このメインブランチは、中心トピックに関連する大きなカテゴリや視点を示すもので、それぞれのブランチには具体的な情報やアイデアが紐づきます。メインブランチからさらに細分化される枝を「サブブランチ」と称し、より詳細な情報や関連する項目を表現します。

ここで重要なのは、ひとつのブランチにはひとつの言葉やフレーズをのせることです。これにより、情報が明確になり、視覚的にも整理されます。たとえば、中心トピックが「健康」であれば、メインブランチには「食事」「運動」「休息」などのカテゴリを配置し、それぞれのメインブランチからサブブランチとして具体的なアクションやポイントを展開します。

ブランチ間を線でつなぐ

ブランチ間を線でつなぐ

ブランチを決めたらその間を線でつなぐことで、情報の流れや関連性が示せます。

中心トピックから伸びるメインブランチは、情報の主要なカテゴリや視点を示すものですので、太くて目立つ線で表現します。また、メインブランチから派生するサブブランチは、より具体的な情報や詳細を示す部分ですので、細い線でつなぐようにします。さらに、線の色やスタイルを変えることで、情報のカテゴリや関連性を強調でき、視認性も上がります。

画像や色をつけて視認性を上げる

画像や色をつけて視認性を上げる

マインドマップは情報を視覚的に整理・表現するツールですので、視認性を高める工夫も必要です。

テキストだけでなく画像を追加することで、一目でそのブランチの内容が理解できるようになり、記憶の定着も助けられます。とくに、抽象的な概念や言葉だけでは伝わりにくい情報は、画像を用いることで直感的に理解しやすくなります。

また、色を変えることで、情報のカテゴリや重要度を明確に示せます。異なるテーマやカテゴリごとに色分けを行うことで、全体の構造を一目で把握することが容易となります。

まとめ

本記事では、マインドマップの基本的な書き方から、具体的なツールをご紹介しました。マインドマップは情報整理やアイデア出し、プレゼンなど、さまざまなシーンでの活用が期待できます。便利なツールも多くありますので、この記事を通じて日常業務や仕事、学習にマインドマップを取り入れてみてください。

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