慶應義塾普通部の校内、授業の様子を大公開!伝統行事が生徒たちにもたらすもの

名門校の知られざる姿を、生徒や親、教師など、さまざまな視点を通して紐解く情報ドキュメンタリー「THE 名門校!日本全国すごい学校名鑑」(BSテレ東 毎週土曜午前10時30分)。「名門とはいったい何か?」常識を打ち破る教育現場に密着する。

今回紹介する名門校は、創立124年の中学校「慶應義塾普通部」。
慶應義塾の創始者・福澤諭吉は、生徒たちにある願いを託していた。その願いに即した取り組みのひとつが、今年で94回目を迎える伝統行事「労作展」。ジャンル・テーマ・形式、すべてが自由で、生徒たちは1年間かけて作品を作り上げる。
番組は、「労作展」に情熱を燃やす中学3年生に密着。降りかかる困難を、自分の力で乗り越えようとする姿をカメラが追った。

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神奈川県横浜市・日吉。駅前から延びる"普通部通り"を進むと、見えてくるのが「慶應義塾普通部(以下、普通部)」、全校生徒709人の男子校だ。
外部の小学校からの受験組が約7割、幼稚舎からの内部進学者が約3割。異なる環境で育ってきた生徒たちが交流することで、柔軟で豊かな人格が育まれる。
「めちゃくちゃ楽しい!」「みんなと仲良くできて部活も楽しいし、授業も面白い!」と話す生徒たちは、皆、元気いっぱいだ

3階建ての明るく開放的な本校舎は2015年に改築され、Wi-Fi環境も整備。本校舎には2年生と3年生の教室があり、40人学級で6クラス。1年生の教室は本館にあり、24人学級で10クラス。少数人数で細かい指導を行っている。

部活動も盛んで、運動部と文化部を合わせて36部、中学校では珍しいラグビー部やゴルフ部も。大学生や社会人になった卒業生が指導にあたる機会が多いのも、一貫教育校ならではの特徴だ。

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校内には学生食堂もあり、「オム焼きそば」や「カレーうどん」などのメニューがあるが、一番人気は「カレーライス」。多い日は、1日に50食も出るそうだ。

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普通部の創立は1898年。福澤諭吉が開いた慶應義塾が、一貫教育の体制を確立した時を起源としている。普通部長(校長)の森上和哲先生は、「"普通"というのは訓読みすると、『あまねくつうずる』と読みます。人間なら誰しも身につけておくべき一般的・普遍的な知識ということです。全教科をまんべんなく修めて、いろいろな情報をキャッチして判断する力をつける。そういう場所であり、時期だと思っています」と話す。

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森上先生は3年生の理科の担当も務めているが、その授業はかなり独創的。実験のための設備にもこだわりがあり、生徒たちが実際に体感し、楽しみながら学ぶことを目的にしている。


この日、理科室をのぞくと、生徒たちがヘルメットをかぶり、天井からロープと板が吊り下げられていた。いったい何の実験なのか。ユニークな授業風景は番組で!

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慶應義塾の創立者・福澤諭吉は、生徒が目指すべき姿を明確に定めている。

「全社会の先導者たらんことを欲するものなり」

全社会の先導者として、広く社会に貢献できる人間になってほしい...。そんな諭吉の願いを実践している生徒たちがいる。

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2年生の原 叶くんは、高齢者などがベンチの場所がすぐわかるように、駅のベンチマップを作成。その功績を讃えられ、東京メトロから表彰された。そんな叶くんがこの研究を始めるきっかけとなったのが、今年で94回目を迎える「労作展」だ。

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ジャンル・テーマ・形式はなんでもOK! 全校生徒が自分が取り組みたい作品に1年間かけて取り組み、毎年9月、大勢の来場者に公開する。生徒の自主性を育む、慶應義塾普通部ならではの伝統行事だ。「労作展」での体験が、将来の活躍に結びついた卒業生も。

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「労作展」では優れた作品に賞が与えられるが、3年生の鈴木康仁くんは、2年連続で受賞。今回3年連続の受賞を目指している。そんな彼が挑むテーマとはいったい...。難航を極める調査、論文の行方は、ぜひ番組で確認してほしい。

番組では、在校生が学校生活の魅力を語る他、康仁くんの父親で大学教授の鈴木寛さんが「労作展」の面白さを紹介。さらに、「労作展」がきっかけで法律の勉強に励み、最年少で司法試験に合格した卒業生が登場する。

毎週土曜午前10時30分放送! 「THE名門校!日本全国すごい学校名鑑」(BSテレ東)をどうぞお見逃しなく!

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