昭和の魅力

BSジャパンで、毎週火曜日夜9時からお送りしている

「昭和は輝いていた」


番組開始から半年。

これまでたくさんの”昭和”を題材にしてきました。

昭和の時代に生まれた「アニメ」を学んだり、

「長嶋茂雄さん」について、長嶋さんをよく知る元野球選手の皆様に語りつくしていただいたり。

「カレーライス」「スナック菓子」の歴史をひも解いたり。

前回の放送ではなんと!山田洋次監督におこしいただき、

寅さんの誕生秘話や撮影の裏側まで、

武田さんの思い出話とともにたっぷり聞かせていただきました。

現場に張りつめた空気が流れたこの日、

武田さんがあんなに緊張しているのを、初めてみました!(笑)


かくいう私は、まだまだ毎回、多くの方の素晴らしい話と今まで知らなかった昭和の歴史を頭の中で処理するのにいっぱいいっぱいなのですが・・・


中でも印象に残っているのは、「東京オリンピック」の回です。

1964年(昭和39年)に開催された前回の東京オリンピック。

女子バレーボールの主将を務めた、中村(旧姓:河西)昌枝さん

そしてその決勝戦を実況した、土門正夫アナウンサーをゲストにお招きしました。


スタジオに開会式の音楽が流れると、河西さんは当時のことを思い出して涙を流していらっしゃいました。

土門さんもその時のことを本当に細かく覚えていらっしゃって。

決勝の模様を語る時のキラキラ輝く表情は、とても印象的でした。

この時は2020年の東京開催が決まる前で、収録後お二人に、

「あなたたちにも東京オリンピックを見せてあげたい!」

「もし決まったら、しっかり現場で活躍するのよ!」

と力強く背中を押していただきました。


それからわずか3か月・・・

河西さんが亡くなったニュースを見て、ショックを受けました。

「私もそれまで頑張らなくっちゃ」

と笑っていらっしゃったのに・・・

最後となってしまった河西さんからのメッセージは、私たちがしっかりと受け継いでいかなければと思っています。

多くの方が築いてきた歴史と、繋いできた思い。

私たちはその上に立っているのだと、改めて感じます。

河西さんのご冥福を心よりお祈りするとともに、

その思いを胸に私もいつかあんな風に歴史を語れる人になれるよう、

日々を大切に歩いていきます。