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2018.10.23

FAXのメリット丨利用業界・仕組み・最新FAXも紹介|トラムシステム

ビジネスにおいて、お客様とコミュニケーションを取る代表的な手段といえば電話になりますが、同じく昔から使われており、お客様に文字を送る手段にFAXがあります。FAXは従来の紙を使った手法から、インターネットを使った手法へ変貌を遂げてきてはいますが、特定の業界では今でも紙を使ったFAXは頻繁に利用されています。

この記事では、FAXの仕組みとそのメリット、FAXがよく使われている業界について解説します。

サムネイル画像

FAXとは

FAXとは、ファクシミリ(写真、図、表などを画素に分解して電気信号に変換後、通信回線を経由して送信する方法)により相手に情報を伝達する装置のことであり、ラテン語のfac simile(同じものを作る)の短縮語であるFAXが一般的に利用されています。

FAXの歴史は古く、電話よりも30年ほど前の1843年に発明され、日本では1924年に該当の製品を購入したのがスタートと言われています。

FAXの仕組みとしては、まず送信側のファクシミリで画像を読み取り、電気信号に変換していきます。変換した電気信号は電話回線を通じて相手側に伝達され、受け取った受信側では電気信号に基づいてあらかじめセットされた紙に文字、もしくは画像、表などを描写していきます。

この画像の読み取りには、電子結合素子(CCD)と呼ばれる装置を使用しています。

CCDでは、読み取る対象に描写された用紙を細かい正方形のマスに区切り、そのマスに対して描写の有無の判定をします。判定には0と1のデジタル信号が使われており、描写がある場合は黒、描写がない場合は白と判定され、それぞれ0、1で分類されます。この分類された電気信号が電話回線を通じて相手側に送信されます。

受信側では受け取った電気信号をデジタル信号(0、1)に応じて白と黒色にされて、紙上に描写していき送信側が意図した情報を相手側に伝えることになります。

FAXのメリット

FAXの仕組みを理解したところで、FAXを利用するメリットを整理していきます。

FAXを利用するメリットは大きく4つです。

1)その場ですぐに送れる

なんといってもFAXの良いところは、パソコンを立ち上げなくても複合機能前まで行けばすぐに送れるところでしょう。相手側に送りたい情報(紙)と相手先のFAX番号さえあれば送れるため、ITリテラシーが低い方でも簡単に操作でき、確実に相手先に情報を伝達できます。

操作から相手側が受信するまでには少し時間がかかりますが、ほぼリアルタイムに近いスピードで必要な情報を相手に簡単に届けられるところが今でもビジネスの世界で使われている理由の一つでしょう。

2)開封率が高い

FAXは送信されると自動的に印刷が始まりますので、仮にそのままゴミ箱に捨てられたとしても開封率はほぼ100%近くになるため、認知させるという点では圧倒的な優位性があります。

例えば、同じことをメールで実行したとしても、受信側が気づかなかったり、迷惑メールフォルダに自動的に振り分けられてしまって気づかなかったり、開封されない理由が多くあるため、特に見積書や注文書、請求書といったコストに関連する情報は確実に相手側に届ける必要があり、高い確率で届けられる通信手段としては欠かせないでしょう。

3)メールや電話では伝わりにくい内容を図式化して伝達できる

電話やメールでお客様と調整をしていたときに、なかなか相手に意図が伝わらなくて困ったことはないでしょうか。

電話であればすべて口頭で伝える必要があり、音だけですべてを伝えるのは難しいことが多いでしょう。また、メールの場合、長いメールは嫌われるためなるべく短い文章で伝える必要がありますが、細かいニュアンスをメールで伝えることもまた難しいでしょう。

FAXであれば手書きで図式化して伝えられるため、百聞は一見にしかずではないですが、言葉で伝えるよりもお客様に伝えたい情報を正確に伝えられる可能性があります。

4)電話できない状態でも、伝言を送っておける

例えば電話の場合、相手側が忙しかったり、席を外していたり、外出したりしていると話ができません。電話は相手側の状況に大きく依存する通信手段であり、うまくタイミングが合わなければ電話の前に張り付いて相手が出るまで何度も電話をかける必要があります。

FAXであれば、相手側が受信状態になってさえいれば情報を送り込んでおけるため、後日相手側の都合の良いときに確認してもらえます。電話であれば待機時間や折返しの対応が必要になってきますが、FAXであれば伝えたいことを事前に相手側に伝えられるため、その後のフォローを効率的に行なえます。

FAXが活躍する業種・業界

FAXを利用するメリットを整理したところで、いまでもFAXが利用されている業界、業種について解説していきます。ここで紹介する以外の業界でも多数利用されていますが、まずは主に使われている業界をピックアップしていきます。

1)不動産業界

不動産業界では、物件情報の情報交換や資料請求の対応などにFAXを利用することが主流になっています。

主な理由としては、パスコンやメールなどのITリテラシーが低い方が多く、資料請求する側としてもメールアドレスを伝えるよりもFAX番号を伝える方が早いためです。

また、例えばアパートを探しに来たお客様から、Aアパートの201号室とBアパートの303号室について詳しく内容を確認したいと言われた際、すぐに図面や諸条件を見せて比較検討を促す必要があります。そういった場合、FAXであればそのままお客様に見せられるため、業務効率を上げるためにもなかなかやめられない事情があります。

2)家具インテリア業界

家具インテリア業界では、まだまだ発注書関連のコストに関する書類にFAXを使っているメーカーや工場が多く、メーカーや向上がFAXの利用をやめない限り、違う手段に移りにくい傾向にあります。コストに関連する書類以外にも図面などもFAXでやり取りされています。

また、梱包をする倉庫では、注文の紙面を見ながら作業できるので、電子端末を倉庫に持ち込んで作業をするよりも楽で梱包ミスも少ないと考えられており、引き続きFAXが利用される傾向にあると言えます。

3)マスコミ業界

マスコミ業界では、昔からFAXが重宝されています。

例えば、テレビ番組内の視聴者とのやり取りでは、SNSやメールなどで気軽に投稿される傾向にありますが、いたずらの投稿が多く、制作現場が混乱することが多いため、いまでもFAXが利用されています。同じくラジオ番組でもいたずら対策というところは共通ですが、芸能人や有名人に自分の文章を読んでもらえるということもあり、投稿者の思いを伝える手段としてFAXで手書きで投稿される、またそれを期待している読者がいるため、FAXは欠かせないツールとなっています。

FAXは電話による聞き間違い、言い間違いを避けるため、見積書や注文書、請求書といった書類で主に使用されており、目的地への道順や地図などの音声だけで伝えることが難しい情報を伝える手段として重宝されており、そういった目的を必要とする業界で多く利用されています。

今後も抜本的な改革が行われない限りはいまの状態が継続していくと考えられています。

ペーパーレスFAX

FAXは業界によって使われる内容や頻度が異なりますが、紙を使うため環境に優しくないと思われたり、電話回線を使うことによる通信コストが多く必要になったり多くの課題を抱えています。

そんな中、最近は従来の紙を使ったFAXから発展してPC-FAXとインターネットFAXが登場してきているため、解説していきます。

1)PC-FAX

PC-FAXは、パソコンとFAX機器を直接接続して、データの送受信が行われます。従来のFAX方法とは異なり、パソコンで送受信ができるため、データの保管や送信までの手間が削減されます。また、紙を印刷しなくてもFAX内容を確認できるため、紙を印刷するコストをカットできるメリットがあります。

データの送受信には従来のFAXと同じく電話回線を用いて行うため、電話回線の利用料が発生します。

2)インターネットFAX

インターネットFAXは、従来のFAXやPC-FAXのような電話回線を用いてデータ送受信を行わず、インターネット回線を経由してデータ送受信をします。電話回線を使用しないことから、運用コストを大幅に削減でき、一般的な企業で多く利用されている形態になります。

PC-FAXと導尿にインターネット回線を使ったFAX利用になるため、例えばパソコンで作成した書類をお客様のFAX機器に送信する、送られてきたFAXをパソコンで確認するといった事が可能になります。また、インターネット接続ができれば外出先でも利用することができ、海外送信にも対応しており、現在の多様なライフスタイルに合わせた利用ができるところが特徴です。

まとめ

FAXは固定電話と同じく古くから使われている通信手段であり、今でもその利便性から利用されています。もちろん、従来のFAXである紙を使ったFAXは特定の業界を除き、インターネットFAXに移行しており、今後も引き続きインターネットFAXを使った取引や情報伝達が行われると想定されます。

改めて、FAXの仕組みとメリットを理解しつつ、自社にあったFAXの活用方法について一度検討してみてはいかがでしょうか。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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