夏の祭りが帰って来た。新型コロナにより、2020年以降は中止や一部開催を余儀なくされてきた地域の伝統行事。感染症の5類移行を受け、市内各地で徐々に復活している。
「ヨイサー、ヨイサー」。大町で7月8日夜、神輿の担ぎ手たちによる威勢の良い掛け声が4年ぶりに響き渡った。
新型コロナで20年から3年連続中止の鎌倉大町まつりが、今夏復活。まつりは大町八雲神社の祭礼で、京都の祇園祭、福岡の博多祇園山笠、福島の会津田島祇園祭などと並ぶ祇園祭として900年伝わる行事だ。
中でも、神輿4基が横一列に連結する神輿ぶりは、「全国でも類を見ない」(主催者)。今年も多くの地元住民や外国人観光客らが神輿ぶりをひと目見ようと、大町四ツ角交差点に集った。午後8時前、地元伝統の「鎌倉天王唄」に合わせ、連結した神輿が回転する神輿ぶりの光景を、詰めかけた観衆たちはスマートフォンやカメラに収めていた。神輿の復活に近所の70代男性は、「活気が戻って来た。すごくいい」。地元の女子児童たちも、「かっこいい」と担ぎ手たちを称賛した。
大町まつりでは、子ども神輿も登場。コロナ禍で3年間中止だったこともあり、初めて担いだという鈴木庵人(いおり)ちゃん(5)と渡邉杏ちゃん(5)は「楽しかった」と笑顔で振り返った。実行委員長の山本元洋さん(73)は「コロナ前以上の人出」と驚きを見せ、「みんなが一つになる地域のお祭りとして、次世代に引き継いでいきたい」と語った。
腰越でも9日まで、4年ぶりに小動神社天王祭が開かれた。
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