多摩市内でも11月に入り、イチョウやモミジが色づき、地域住民の目を楽しませている。そんななか、市内の公園や道路沿いなどではススキの姿も――。9月の十五夜の飾りに使われるなど、秋を象徴する植物として日本文化に根づいているススキ。一方、多摩ではニュータウンの開発が始まる前の昭和中ごろまでススキは人々の生活に欠かせない存在だったという。
ススキなどの草木植物を刈る「カヤ場」に関する展示会を昨年開いた多摩市文化振興財団の学芸員、仙仁径さんによると、農村の風景が広がった当時、多摩にはススキを使ったかやぶき屋根の家がみられ、家畜である牛馬のエサとしてや田畑のたい肥にもススキは使われていたという。
仙仁さんは「多摩は昔から人と生物との多様な関わりがみられてきた地だが、ススキはその代表格。秋の風景を楽しみながら、ススキを通して地域の環境変化にも思いを向けてもらっても。持続可能な開発目標SDGsの視点をもって眺める機会にして頂ければと思います」としている。
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