体操の東京五輪代表選考会を兼ねたNHK杯が5月15日に長野市で行われ、町田市在住の畠田瞳さん(20)=セントラルスポーツ=が合計166・196点で2位になり、五輪代表に内定した。表彰式のインタビューで畠田さんは「コロナ禍で試合に出られずとてもつらかったが頑張ってきて良かった。家族の存在は一番大きかったです」と涙ながらに語った。
女子体操は器械を使い、「跳馬・ゆか・段違い平行棒・平均台」の4種目の演技を行い、技の難度や正確性、美しさの表現などを審判員が判定する採点競技。東京五輪の女子団体メンバー全4人のうち3人はNHK杯の1位から3位までの選手が選出される。今年4月に行われた全日本選手権予選と決勝の合計得点からなる持ち点110・598で2位につけていた畠田さんは、持ち前の安定した演技を披露。4種目合計トップの55・598点を叩き出し、優勝した村上茉愛選手に1・834点差まで詰め、2位を確定した。中でも得意とする段違い平行棒は「マロニーハーフ」という難度の高い技を決め、唯一の14点台で他者を寄せ付けなかった。畠田さんは「しっかり練習通りのことができました。2位という結果には満足しています。代表に決まりホッとしました」と笑顔で話し「このご時世で開催が危ぶまれますが、五輪があってもなくても自分は良い演技ができるよう最後まであきらめずに練習し、日本チームに貢献したい」と語った。
体操一家に生まれ
畠田さんはコーチを務める元選手の母・友紀子さんと1992年バルセロナ五輪男子団体銅メダリストの父・好章さんの体操一家に生まれ、小学3年生のころから競技を始めた。自身や親いわく「不器用」だったが努力家で、正確な演技に磨きをかけ、このほど親子2代での五輪出場の切符をつかんだ。畠田さんの妹・千愛さん(16)も体操選手で同大会に出場。合計159・628点で6位となり、姉妹での五輪出場とはならなかった。
応援してくれている市民や母校・南成瀬中の後輩たちに対して「学校の友だちと遊べないなど様々な苦しさがあると思う。今が我慢の時、頑張り時です。私はスポーツの力で皆さんに希望を与えられるような演技をします。皆さんも希望もって一緒に進んでいきましょう」と呼びかけた。
努力家の姿変わらず
畠田さんの代表内定を知り、すぐに母の友紀子さんにお祝いのメールを送ったという東厚美さんは、畠田さんが中学2年生の時の担任教師。全国大会出場時には遠征先に同行したこともある。「瞳は何に対しても一生懸命なタイプ。体操の遠征でクラスを抜けることも多かったがきちんと勉強もついてきたし、行事に出席できないこともあったが誰に対してもフレンドリーで、周りの子たちも気兼ねなく付き合っていた」と振り返り「瞳の努力が実って嬉しい。五輪で活躍する姿が見たいです」と話した。
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