南区老人クラブ連合会の会長を務める 伊東 晃さん 六ツ川在住 78歳
探求心で広げる地域の輪
○…約8千人の会員をまとめるリーダー役に今年5月に就き、数々の行事を見守る。9月4日に行われた「カラオケ・芸能大会」では、一人ひとりの発表を見つめ、エールを送った。「皆さんの楽しそうな笑顔を見ることができ心が温まった。会長として、今後も多くの笑顔を守ってきたい」と抱負を語る。
○…老人会のほか、六ツ川大池地区の大丸町内会で副会長を務めるなど、地域活動に熱心。電子楽曲に長けた証であるMIDI(ミディ)検定を所有し、大丸町内会の歌「大丸の歌」を作曲するなど活躍の場は広いが、意外にも地域と関わるようになったのは定年後。「現役時代は仕事が忙しくて余裕がなかった」と振り返る。老人会も町内会も近所の人が声を掛けてくれた縁で飛び込んだ。「歳を取ると行動範囲が狭まるので『地域のつながり』が心の支えになるね」
○…持ち前のチャレンジ精神は若い頃から不変だ。東京の工業高校卒業後は半導体シリコン製造事業に始まり、食用油精製、機械設計など、さまざまな仕事を経験。「自分の可能性を広げたい」と当時では珍しい転職を繰り返し、探求心を大切に働き続けた。電気工事士やボイラー技士など多くの資格を持ち、「いくつ資格を持っているのか把握できていない」と笑う裏には、たゆまない陰の努力がにじみ出る。
○…78年の人生で最も長く住んだ土地が六ツ川だ。「こども植物園など、横浜にいながら自然を感じられる場所が多くて良いね」と笑顔を見せる。「元々、何かを発信することに興味があった」と話すように、町内会の歌などをユーチューブに投稿。「地域の若い人とも故郷の魅力をシェアし、世代の壁を越えた交流ができれば」と若々しい笑顔で語る表情は、強い郷土愛にあふれていた。
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