全国高校女子硬式野球大会で優勝した横浜隼人高校女子野球部の監督を務める 田村 知佳さん 東京都目黒区在住 42歳
生徒たちの活躍の場を作る
○…「ずば抜けた実力があるチームではなかったが、一試合ごとに成長していると感じた」と日本一に輝いたチームを分析する。プレッシャーや緊張、暑さの中で初めて経験することに向き合いながら選手たちがやるべきことをやったから勝てたと選手たちを称える。
○…小学1年の時に、地元の中学のクラブチームで監督をしていた父親の影響で野球を始める。「もっと前からバットを振り回していたと思います。覚えていないけど」と笑う。中学に進学後も野球部に入った。男子と一緒にボールを追いかけ汗を流した。高校入学後も硬式野球部の門を叩く。男子の中に女子ただ一人で入部。「女子一人の不安はなく、初めて手にする硬式ボールの方が不安だった」と振り返る。規則で公式戦に出場することは叶わなかったが、高校3年の最後の大会が心に残る。「スタンドからの応援だったけど、負けたあの試合が一番の思い出」
○…大学卒業後、体育の教員に。野球が好きな子を集めて女子野球部を創った。選手たちには野球だけでなく学校生活の大切さを教える。「部活だけ頑張っても誰も応援してくれない。高校生でしかできないことを積極的に挑戦してほしい」。創部直後は十数校だった全国の女子硬式野球部も少しずつ増え、今年は49校に。「生徒たちが『野球をやりたい』と思ったときにできる環境を作るのは私の役目かな」。
○…全国優勝後、父から連絡はない。「無口な人で、昔から『あれやれ』と言われたことはない」と話し、「でも決勝戦には来てくれた。やっぱり、来てくれてうれしいですよ」と笑う。将来の夢は「海外旅行」。野球以外で海外に行ったことがないそう。「今は無理だけど、いつかきっと。でも出来るかな」
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