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重機の基礎 サイズ感や可能性を広げるアタッチメントの種類を解説

2022年12月19日

人の腕の様に動かせて自在な動きが可能な油圧ショベル。油圧ショベルはアームの先端部分を取り外して交換ができます。交換できるアタッチメントは多種多様で作業の幅や効率が何倍にも広げられるのです。

作業の幅を広げてくれるアタッチメント。どのような作業ができるかお話ししていきます。

重機の基礎 サイズ感や可能性を広げるアタッチメントの種類を解説

油圧ショベルとアタッチメントとは

油圧ショベルとは、主に採掘や積込といった土木作業用途で用いられる動力機械を差し、油圧を動力としています。
土木作業だけではなく、アタッチメントと呼ばれるパーツの交換によりビルの解体や林業、農業現場など幅広い分野への対応が可能です。

グラップル(フォーク)

グラップルは通称、フォークとも呼ばれています。
グラップル(フォーク)は家屋の解体作業時に廃材などを咥えて(挟んで)移動させたり、廃材などを選別したりといった作業で活躍します。

「咥えて移動」させるためのアタッチメントです。グラップル(フォーク)には油圧式と機械式の2つの駆動方式があります。

ブレーカー(ハンマー)

ブレーカーは通称ハンマーと呼ばれています。ブレーカー(ハンマー)が主に使用されるのは、コンクリート建造物の解体現場や道路工事や砕石場などです。
先端のチゼルと呼ばれる部分が振動し連続的に打撃を加え対象物を破壊する仕組みとなっています。

大割(クラッシャー)・小割(バクラ―)

ブレーカー(ハンマー)と同じようにコンクリートなどを破(粉)砕するためのアタッチメントです。
ブレーカー(ハンマー)が打撃を加えて破壊するのに対し、大割(クラッシャー)と小割(バクラ―)は挟む力でコンクリ―などを粉砕します。

大割(クラッシャー)はコンクリートの梁や柱を破壊するものでビルなどの解体で活躍し、小割(バクラ―)は大割されたコンクリートのガラをより細かく砕くための粉砕機の役割を果たすのです。

スケルトンバケット(ふるいバケット)

スケルトンバケット(ふるいバケット)は、解体・プラント・砕石といったいろいろな場面で活躍するアタッチメントです。
網目の大きさを変え、対象物を狙って選別してふるいにかけられます。

オーガ

オーガとは、先端には採掘用のビットを、軸部には土砂の掻き出し用のスクリューを備え付けた採掘を目的としたアタッチメントです。
スクリュー径に相当する径の竪穴の採掘が可能で、くい打ちやフェンスの基礎などの採掘に用いられるアタッチメントです。

重機のサイズ感について知ろう!

重機のサイズは一般的に、ショベルカーとして利用した場合のバケット(ショベルに該当する部分)の大きさによってサイズ分けがなされます。
どのサイズを用いるかは、建物や敷地の大きさによって使い分けられるのです。
ここでは、それぞれのサイズ感や特徴などについてお話ししていきます。

ミニサイズ

ミニサイズは工事で使用される重機の中で最も小さいサイズです。
油圧ショベルの中では次にお話しする0.1(コンマイチ)サイズと呼ばれるものが最も小さいとされていますが、それよりもさらに小さいのがミニサイズとなります。

解体する建築物の前の道路の幅や入り口付近のスペースが狭く、重機の乗り入れが困難な場合はミニサイズの重機を利用すればスムーズな解体作業が可能です。

0.1㎡(コンマイチ)サイズ

0.1㎡(コンマイチ)サイズは、サイズ感的にはミニサイズとあまり変わりません。
そのため、ミニサイズと同じように狭い現場で活躍し、スペースの確保が困難な現場での作業に適しています。

通称「ミニユンボ」と呼ばれ親しまれ、重宝するサイズ感として多くの業者が所有しているサイズです。
ミニサイズとのサイズ差は少ないため、どちらかを所有していれば狭い現場にも対応が可能となります。

0.15㎡(コンマイチゴー)サイズ

0.15㎡(コンマイチゴー)サイズは、一般的に使用される油圧ショベルよりも少し小ぶりなサイズです。
4t トラックに積み込んでの運搬が可能なため、4tトラックまでしか入らないような規模間の工事現場で使用されるサイズ感になります。

一般的なサイズよりも少し小さいため、小回りが利きやすい点が特徴です。

0.25㎡(コンマニゴー)サイズ

0.25㎡(コンマニゴー)サイズは、工事や解体作業など多くの現場で使用される割合が多い、スタンダードなサイズです。
運搬には最低でも7tトラックが必要となり、工事現場の敷地前の道路幅も4m以上必要となります。木造住宅などの解体現場などで使用される頻度が高いです。

0.45㎡(コンマヨンゴー)サイズ

0.45㎡(コンマヨンゴー)サイズは、やや大ぶりなサイズ感があり、コンマニゴーサイズと比較すると1m以上大きくなるのが特徴です。
広い敷地での操作を要求されるため、木造住宅の解体ではほとんど使われません。

アパートや工場などの解体に用いられたり、鉄骨造りのようにパワーが必要とされる現場だったりで使用されます。

0.7㎡(コンマナナ)サイズ

0.7㎡(コンマナナ)サイズは、解体工事に使用される重機としては最も大きなサイズとされています。
全長が10m程度あるため、高さのある建物の解体にも対応可能です。

コンマナナサイズもコンマヨンゴーサイズと同様に木造住宅では使用されず、鉄骨造りや鉄骨鉄筋造りの建物の解体に使用されます。

重機自体が大きいため、立地条件のハードルが高いです。場所をしっかりと確保できなければ使用は難しくなります。

重機のレンタルのメリット・デメリット

重機は購入以外にレンタルも可能です。
レンタルのメリットとしては、購入費用を抑えられ、最新のモデルの利用が可能な点です。
また、自社で保有せずレンタルにすれば保管やメンテナンス・維持などに関する費用の支出も抑えられます。

反面デメリットとしては、あくまでもレンタルなため自身が借りたいと思っている重機が必ずしも借りられるとは限らない点があげられます。

まとめ

重機のサイズごとの規模感や適している現場の種類や工事内容、重機の可能性を広げてくれるアタッチメントの種類や役割などについてお話ししました。
人間の手の様に動き人間の何十倍・何百倍もの力を発揮してくれる重機。知識を身に付け有効に活用できるヒントにこの記事がなれば幸いです。

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