お笑い芸人の紺野ぶるま(34)が27日、新刊「『中退女子』の生き方」(廣済堂出版)を上梓した。特技の〝なぞかけ〟でも分かるように、頭の回転の速さは折り紙つきのぶるまだが、実は学歴コンプレックスがあったという。

 ――昨年7月に初の著書を出版。2冊目もすぐに出た!

 ぶるま 実は同時期に執筆オファーをいただいたんです。「アメトーーク!」(テレビ朝日系)の高校中退芸人(19年放送)に出演したのがきっかけで、自分が好きな自己啓発本に寄せて書いてみたけど、すごくウソくさいというか私じゃなくてもいいような内容になっちゃって…。もう1回から一から書き直したらエッセーになりました。

 ――通信制の高校を卒業したのにタイトルはあえて「中退女子」

 ぶるま 中退を肯定するような書き方にはしたくなかったんですが、やっぱり退学させられたのが大きかったと思います。当時は家でも母親に罵倒されてたし、学校の先生から「腐ったみかん」って本当に言われるんだなって(苦笑)。

 ――今の姿からは想像しにくいけど、勉強よりもギャルであることがすべてだった

 ぶるま はい。肌を焼くたびに大人になれた気がしてました。誰かに叱られても我慢するとかありえないと思っていたけど、楽しかったのは退学させられるまで。それでも今考えると、私は中退していなかった方が人生が危なかった。

 ――どういうこと?

 ぶるま のらりくらり卒業できちゃったら、きっと短大行って、ルールを守らないまま就職してクビになって、バイトしてお金なくて…。ぜったいにダメなやつになってたと思います。今も役に立ってるとは思ってませんけど(笑い)。

 ――頭が悪かったら芸人になれないし、なぞかけはできないのでは

 ぶるま 頭の良し悪しって1種類じゃなくて、何かに興味を持ってそれを極めることもひとつだと思うんです。数学とかは徹夜で勉強しようとしてもできない。頑張っても意味が分からないんです。でも正直、なぞかけはできましたね。楽しみ方もわかってたし、遊びみたいな感じで。

 ――最近はラップもやっている

 ぶるま 超楽しかった。リズムに乗らなきゃいけないのが難しいけど、ラップって人間性が大事じゃないですか? 私はやっぱり「頭悪い」とか「バカ」って言われるとムキになっちゃいます。

 ――やはり学歴コンプレックスなのか

 ぶるま そう、膝から崩れ落ちそうになる。ブスとか貧乳のほうが傷つかない(笑い)。

 ――芸人になって良かった

 ぶるま はい。本にも書きましたが、夢を持つと人生の軌道修正ができると思う。私の場合、高校を退学させられてモデル目指してだまされて、それでも清く正しく行きたいと思えたのはお笑いに出会えたおかげです。

 ――これからの目標は

 ぶるま 今、頑張って書いている書籍たちがイイ感じになって雰囲気のある文化人になった時、どこかの映画監督に抜擢されてイカれた母親役で出演するとか。私、まだ無限の可能性を秘めている気がします(笑い)。