スターダムマットで行われた新日本プロレスのSTRONG女子王座戦(3日、広島サンプラザホール)は王者ジュリア(29)が世羅りさ(31)を退け、3度目の防衛に成功した。

 アイスリボン時代の先輩・世羅とシングル王座戦では初の一騎打ち。序盤から激しい場外乱闘が展開された。リングに戻りエプロンで卍固めを決めジュリアだったが、場外にセットされた机に背中を叩きつけられ窮地に陥る。

場外で世羅(上)のハードコア殺法のエジキとなったジュリア
場外で世羅(上)のハードコア殺法のエジキとなったジュリア

 それでも王者は雪崩式のダブルアーム式ブレーンバスターで意地を見せ、岩石弾を決める。だが、グロリアスドライバーで仕留めにかかるも、決め切れない。追い詰められた王者は15分過ぎ、この日が誕生日だった故木村花さんの必殺技・タイガーリリー(ミサイルキックからのパッケージドライバー)を炸裂。最後はノーザンライトボムで3カウントを奪った。

 試合後、マイクを持ったジュリアは「世羅に勝ったぞー! あなただけは新人の私に優しくしてくれた。ずっと言えなかったけど、ありがとうございました!」と感謝の言葉を贈った。

 さらに「世羅さん、また私と戦え! それから鈴季すずは私に任せてください。もう安心していいですよ」と頭を下げた。

世羅(右)を下し、感極まるジュリア
世羅(右)を下し、感極まるジュリア

 すると大の字の世羅は「ジュリア、負けたよ。完敗…とか言うと思ったか! これで借りができた。わしゃあ、あきらめんぞ。この借りはどこかで必ず…」。ジュリアも「待ってるぞ。いつでも、いつまでも」と呼びかけた。

 再び頭を下げ、世羅を見送ったジュリアは最後に「また会う日まで、アリベデルチ、またな!」と大会を締めくくった。