【今週の秘蔵フォト】1970年代から清純派女優の代表格として活躍し、後年はすごみすら漂わせる名女優となったのが古手川祐子だ。

当時17歳だった古手川祐子
当時17歳だった古手川祐子

 76年8月、当時人気絶頂だった三浦友和の相手役選考も兼ねた東宝とカネボウ化粧品主催「ミス・サラダガール・コンテスト」全国大会で優勝。東宝芸能へ入社してカネボウのCMに出演し「ミス・サラダガール」のキャッチフレーズで一気に人気者となった。

 当時17歳。76年12月9日付本紙には、デビュー直後のインタビューが掲載されている。「赤面ちゃん」「友和に頬染める17歳」の見出しが何とも初々しい。

「サラダガールといってもサラダ油の宣伝をやるわけじゃないんです。サラダのように新鮮という意味なんです。ミスに応募したのは東宝映画に出て三浦友和さんと共演させてくれるという条件があったから…飛びついちゃった」と屈託なく笑った。同年には三浦が主演する「星と嵐」で映画デビューを果たしている。

「2シーンだけ共演させてもらったんです。そしたら友達にうらまれて泣かれて…ズルいって」と明かす。当時は鶴崎工業高校デザイン科2年に在籍。「1000人のうち女子は70人だけ。ボーイフレンドもラブレターも経験ありません」。それでも「私は三浦友和と森富雄(カネボウ・エロイカの男性モデル)を足して2で割った人が好きなんです。でもアラン・ドロンには勝てないかなあ…」とタメ息をついた。

「私、芸能界ですっごく働きたいんです。両親もお前なりにやってみろと。だけど高校だけは卒業したいんです。いつダメになるか分からないし、結婚する時だってちゃんと卒業してたほうが…」と未来を語った。同年末公開の正月映画「恋の空中ぶらんこ」で林寛子の妹役を演じ、本格的に映画に進出した。

 その後は85年「春の鐘」で初主演してヌードを披露。86年「花の降る午後」で第13回日本アカデミー賞主演女優賞を獲得。NHK大河ドラマ、連続テレビ小説の常連ともなって、確固たる地位を築いている。