菅首相、長男勤務先から個人献金500万円 総務省幹部の会食相手から「選挙のお見舞い」<接待問題>

2021年2月17日 20時57分
 菅義偉首相は17日の衆院予算委員会で、長男が勤務する放送事業会社「東北新社」の元社長らから、2012~18年の間に計500万円の個人献金を受け取っていたと明らかにした。同社を巡っては、子会社が手掛ける衛星放送の認定更新時期の直前に、首相の長男と総務省幹部が会食していたことが判明しているが、首相自身とも深い関係であったことが改めて明らかになった。(上野実輝彦)

◆「12、14、17年は衆院解散時に50~100万円」

衆院予算委で答弁する菅首相

 首相は、同社元社長の故・植村伴次郎氏と、その長男で前社長の故・植村徹氏から、6回にわたって50万~100万円の個人献金を受けた。「12、14、17年は衆院解散の時で、選挙のお見舞いということだ」と説明した。
 立憲民主党の後藤祐一氏は、同社がパーティー券を購入したかもただしたが、首相は「政治資金収支報告書に記載した通り、法令に基づいて適切に対処している」と述べるにとどめた。
 武田良太総務相は、首相長男と総務省幹部の会食に関連し、首相が第2次安倍政権の官房長官になった12年12月以降、東北新社の事業について菅氏に報告などをした課長級以上の職員の調査結果を説明。これまで政府が明らかにした秋本芳徳・情報流通行政局長ら4人以外はいないと明らかにした。
 武田氏は、16日の衆院本会議で、問題の会食に関して「放送行政がゆがめられたことは全くない」と強調していたが、17日の予算委では「現時点で」の認識だったと修正した。

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