海難事故 昨年の千葉海保まとめ 船「乗揚げ」4増の18隻

2020年1月29日 02時00分

昨年11月2日、貨物船が豪雨の影響で生じた浅瀬に乗り上げた現場=市川市の江戸川河口付近で(千葉海上保安部提供)

 千葉海上保安部は、2019年に県内で発生した海難事故の発生状況をまとめ、船舶事故は前年比2隻増の60隻、人身事故は同9減の126人だったと発表した。
 同海保によると、船舶事故について、海難種類別では浅瀬などへの「乗揚げ」が同4隻増の18隻と最多で、「衝突」が14隻と続いた。昨年11月には、台風15号や19号による豪雨の影響で、貨物船4隻が市川市の江戸川河口付近に堆積した土砂に相次いで乗り上げた。船舶事故の死亡・行方不明者は、同4人増の13人だった。
 人身事故は同9人減だった。マリンレジャー関連の事故は、同30人減の46人だった。同海保はこの理由について、昨年7月の記録的な日照不足と梅雨明けが例年に比べ遅れたことなどでレジャー活動が低調だったことを挙げた。一方、同8月には台風接近による波やうねりで、3人が流され死亡するなどの事故が起きた。
 同海保・航行安全課の市村隆志課長は「異常気象に関係なく、自然相手には常に自分の命を守ることを考えてほしい」と呼び掛けた。 (丸山将吾)

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