ようこそ!マイホームタウン 菊川怜 × 表参道

2018年9月26日 09時00分

今月の街先案内人

今回のゲストは女優の菊川怜さん。デビュー前から事務所のレッスンに通い続けた思い出の地、表参道で独占インタビューを行いました。当時のエピソードやオススメスポットの情報も満載です!

準備も含めて、その時に自分が出来るベストを尽くすこと。

 東京大学在学中にスカウトされ、モデルとしてデビューを果たした菊川さん。その後は女優としてドラマや舞台、CM、バラエティ番組、報道番組のキャスターなど、活動される場はとどまることを知りません。そんな菊川さんに、思い出の街"表参道"でお話を伺いました。

インタビューに、終始笑顔で受け答えしてくれた菊川さん。理路整然としたコメントはさすが理系女子。

そもそも、この業界を目指したきっかけは何だったのでしょうか?
「直接のきっかけは大学生のときにスカウトされたことですけど、業界への興味ということであれば高校生の頃に遡ります。ちょうど近所にレンタルビデオ店ができて、映画にハマってしまったんです。ただ、当時は自分が演じるというよりも、映像自体に興味を惹かれていました。もともと理系の人間ですし、時代的にCGが最新映像として流行しだしたころですから(笑)。
 そういった気持ちが、スカウトされたことを後押ししたのは間違いないと思います。
 私の場合、人生におけるターニングポイントのようなものはなくって、全ては"過去の積み重ね"の上に今の自分がいるという意識なんです。
ですから、特別な仕事というものもなく、全てにおいて『その時に出来るベストを尽くそう!』という気持ちだけで取り組んでいます。もちろん演技のお仕事であれば、セリフを覚えることや、役作り的なバックボーンの深掘りもしますし、キャスターのお仕事であれば、社会情勢についての下調べも念入りに行います。私は何かに特化したプロフェッショナルではないので、それぞれの分野において常に全力を尽くしていないと失礼にあたると思うんです。それと気をつけているのは『現場を楽しむ』ということ。ちょっとネガティブな気持ちのときも、ポジティブに切り替えられるよう、自分に言い聞かせています。」

歳を重ねた今だからできること。年齢に合った役立ち方を意識したい。

(衣装協力)ポール・スチュアート 青山店 03-3406-8121

バラエティに報道、舞台にドラマと幅広く活躍されていますが、自分に向いていると思う現場は?
「自分に向いているのかどうかの判断って、難しいですよね…。他人から見て『向いている』と思っていただけるものと、自分が『向いている』と思うものが一致するとは限らないじゃないですか?でも、純粋に楽しいという意味であればコメディっぽい現場かな。
 もう少し広く捉えるなら、緊張感に包まれた生放送の現場も楽しいと思います。 もちろんお仕事のジャンルによって、求められることも違えば楽しさも異なるので、一概に比較することはできないんですけど。それでも生放送の緊張感というのはちょっと別格かも知れません。
 舞台も一度きりという意味で似たような緊張感はあるんですけど、生放送はセリフや立ち位置が決まっているわけではないので、本当に臨機応変が求められるんです。」

ケヤキ並木通りの交差点を移動中。「この並木道を歩くと、レッスンしていた当時を思い出します」。

今後のお仕事について、やりたいことや将来の展望はいかがでしょうか?
「さっきお話した通り、今の私はその時、その時を大切にしてきた『過去の積み重ね』の上に立っていると思うんです。ですから、これからも"今"という時を大切にしていこうかと。過去の積み重ねというのは、当然ですけど歳を重ねてきた結果ですから、今の年齢だからこそ、今の社会的立場だからこそできる役柄だったり表現方法なんかがあると思うんです。そういった身の丈にきちんと合わせたお仕事で役立てられたら嬉しいかな。
 というのが模範的な解答かも知れないんですけど、実は密かに野望というか願望があるんです。それは、『1曲でいいのでヒット曲が欲しい!』ということ。理想は、人の心に沁みるような昭和歌謡的なポップスです。どなたかプロデュースしていただけないですかね?(笑)」

菊川さんもよく利用されているというカフェの前でもパチリ。「いかにも表参道という雰囲気ですよね」。

東京中のオシャレな要素を集めると、"表参道"という街になる。

菊川さんにとって「表参道」というのは、どんな街なのでしょう?
「19歳のときに今の事務所に所属したんですけど、当時は週に4回レッスンに通っていました。その場所が表参道。レッスンは夕方の5時から8時の3時間なんですけど、中途半端な時間なのでお腹が空くんですよね。それでいつも原宿駅までの間で、お店に立ち寄ったり買い食いしちゃうの。しかも『じゃんがらラーメン』とか、『アンデルセンのパン』といったカロリーが高めのものばかり(笑)。
 こうやって思い返すと、まさに芸能界へのスタートを切る準備をした街ですね。言い替えれば、「初心を思い出させてくれる街」というところでしょうか。
 ここはとにかくお洒落な雰囲気が漂う街ですよね。都心でありながら緑が豊かな並木通りに有名ブランドのショップやカフェが立ち並んでいて、美術館やブルーノートのように素敵なライブハウスもあって。東京のお洒落な要素を組合せて作られたかのような街。
 そして表参道のイメージといえば、クリスマスのイルミネーションは外せないですよね。社会現象といってもいいくらい話題になりましたし、当時のトレンディードラマでは欠かせないシチュエーション。実は私もドラマで撮影したことがあるんですよ。でも、そのときセリフの途中でイルミネーションの光が落ちてしまって(笑)。カメラのアングル変更などでなんとか撮り切りましたけど、現場は本当に大慌てでしたね。」
写真:ボクダ茂

◇表参道図鑑 菊川さんオススメスポット

1)九州じゃんがら原宿店
事務所のレッスンに通っていた学生時代、お腹が空くとよく立ち寄っていました。ぼんしゃんの全部入りは、一度は試してもらいたい一品です。ただし、ボリューミーなのでお腹を空かせてから行くのが吉だと思います(笑)。
東京都渋谷区神宮前1‑13‑21
2)アニヴェルセル カフェ
並木通りのなかでひときわ目立つ赤い日差しとテラス席。お洒落なカフェのお手本みたいな存在です。芸能関係の方もよくお見かけしますよ。 お天気の良い日にテラス席でゆっくりできたら最高!
東京都港区北青山3‑5‑30 03‑5411‑5988
■関連リンク https://cafe.anniversaire.co.jp/
3)とんかつ まい泉 青山本店
お持ち帰りのカツサンドが有名ですけど、店舗でいただくとまた一味違います。レストランではとんかつだけでなく、和食や洋食もいただけるので、シーンを問わずに利用しやすいと思います。
東京都渋谷区神宮前4‑8‑5 0120‑428‑485 11:00~22:45(LO/22:00)
■関連リンク https://mai-sen.com/restaurant/aoyama/
4)静香庵
表参道ヒルズの裏手にある、新潟館に隣接した和食のお店です。新潟の素材を利用した創作和食の懐石が楽しめます。ランチタイムによく利用させていただく、お気に入りのスポットです。
東京都渋谷区神宮前4‑11‑7 03‑5771‑8500 日曜・祝日定休

◇PROFILE
菊川怜 女優。
1978年2月28日生まれ。埼玉県出身。
98年にモデルとしてデビューし、ファッション誌『Ray』の専属モデルとして活躍。同年、99年度東レキャンペーンガールに選出され注目を集める。
2002年には『緑のクリスマス』でドラマ初主演を果たし、『真相報道バンキシャ!』でキャスターを務めるなど、活動の幅は多岐に渡る。2012年には『情報プレゼンターとくダネ!』の女性司会者に抜擢。現在、ドラマやバラエティ、CMなど幅広く活躍中。

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