上毛電鉄、新型車両を導入 中央前橋-大胡 29日朝から1往復で営業運転

2024年2月22日 08時19分

上毛電鉄が東京メトロから購入した800形(左)。右は入れ替わりに廃車となる700形=前橋市の上毛電鉄大胡車庫で

 「上電」の愛称で親しまれる上毛電気鉄道(本社前橋市)は、東京メトロから購入した車両「800形」を報道関係者に公開した。29日から中央前橋-大胡間を朝に1往復する列車で営業運転を始める。運転手の習熟のため1カ月程度は同区間に限定して運転し、状況を見ながら西桐生までの全線に広げる方針だ。(小松田健一)
 同社は現在、京王電鉄井の頭線で使われていた「3000系」を改造した「700形」8編成16両を使っているが、1998年の導入から25年が経過し、老朽化が進んでいる。このため、東京メトロ日比谷線を走っていた「03系」を3編成6両購入して「800形」に改造し、2026年まで毎年1編成ずつ置き換える。
 800形は700形になかった車いすスペースを新設。ドアは冷暖房の効きを良くするため、乗客によるボタン開閉式とした。ワンマン運転用の運賃表示器は見やすい液晶表示とし、車内に防犯カメラを設置するなど利便性や安全性にも気を配った。インバーター制御など省エネ装備を搭載しており、消費電力は700形に比べ20~30%程度低減できるという。
 橋本隆社長は「これを起爆剤として上電を元気にしたい」と、久しぶりの新型車両に期待を寄せた。

800形の車内。ワンマン運転用に整理券発行機や運賃箱を備える=前橋市の中央前橋駅で


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