北朝鮮、数カ月以内に「韓国を攻撃」する可能性 アメリカ政府関係者の分析をニューヨーク・タイムズが報道

2024年1月26日 17時19分
金正恩氏=2023年12月撮影(KCNA/KNS提供、AP)

金正恩氏=2023年12月撮影(KCNA/KNS提供、AP)

 【ワシントン=吉田通夫】米紙ニューヨーク・タイムズは25日、米政府関係者の話として、北朝鮮が数カ月以内に韓国に対し重大な軍事行動をとる可能性があると報じた。全面戦争に発展しないような攻撃を検討しているという。日本を含む東アジア情勢がさらに緊迫する可能性がある。
 同紙によると、米政府関係者は、攻撃性を増す北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党総書記の発言を真剣に受け止めるべきだと分析。北朝鮮が2010年に韓国西方沖の延坪島(ヨンピョンド)に大量の砲弾を撃ち込んで民間人を含む死傷者が出た「延坪島砲撃事件」を引き合いに、重大な軍事行動をとる可能性があると指摘した。
 ただ、北朝鮮は弾道ミサイルなどの兵器をロシアに供与しており、韓国との長期的な紛争には備えておらず、全面戦争は狙っていないとみているという。
 金氏は昨年12月に韓国を敵対国と位置付け、北朝鮮に対し強硬な韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)政権との対決姿勢を強めている。日米韓が安全保障を含めた協力を強化したことにも反発。1月5~7日に黄海の北方限界線(NLL)北側で砲撃を繰り返し、24日には新型ミサイルを試験発射するなど、軍事的な威嚇や技術開発を加速している。

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