「国際交流基金」が地球市民賞贈呈 渋谷のNPO法人「ウェルジー」 板橋の社会福祉法人「IAVI」

2024年1月22日 07時12分

地球市民賞を受賞したウェルジーとIAVIの関係者とJFの佐藤百合理事(左)=新宿区で

 独立行政法人「国際交流基金」(JF)は、先導的な国際文化交流活動を行っているとして、NPO法人「WELgee(ウェルジ-)」(東京都渋谷区)と社会福祉法人「国際視覚障害者援護協会」(IAVI、板橋区)の都内2団体などに本年度の地球市民賞を贈呈した。(中村真暁)
 地球市民賞は1985年創設。昨年度までに、文化・芸術による地域づくりや国際相互理解の推進などに取り組む118団体が受賞している。本年度は応募があった全国78団体から都外を含む3団体が選ばれた。
 ウェルジーは日本に逃れた難民を対象に教育プログラムを提供し、雇用企業とのマッチングや就労後の伴走支援を実施。国連の持続可能な開発目標(SDGs)をテーマにした座談会などを通じて、難民のキャリアアップや国際理解の促進にも取り組んでいる。
 IAVIは71年設立で、視覚障害がある若者らを発展途上国から招き、特別支援学校への留学を支援。マッサージや、はり・きゅうといった職能を身に付ける手助けをしてきた。帰国した元留学生らは、母国で盲人協会長となるなど視覚障害者の自立や社会参加を後押ししている。
 新宿区内で16日に行われた記者会見では、JFの佐藤百合理事が「2団体の素晴らしい活動を知ってもらいたい」とあいさつ。ウェルジーの渡辺早希理事は「日本で難民が活躍する機運をつくる大きな一歩になる」、IAVIの新井愛一郎理事は「留学生支援を続け、帰国後も連携するなど活動を広げていく」と思いを語った。

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