プーチン大統領が北朝鮮を訪問する意向 2000年以来となる訪朝は「戦略的協力」強化の一環か

2024年1月21日 21時09分
 【ソウル=上野実輝彦】北朝鮮の朝鮮中央通信は21日、ロシアのプーチン大統領が金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党総書記の招待を受け、早期に北朝鮮を訪問する意向を示したと伝えた。訪ロしていた崔善姫(チェソンヒ)外相が、16日にプーチン氏と会談した結果として伝えた。

ロシアのプーチン大統領(AP)

 プーチン氏の訪朝が実現すれば、2000年以来となる。兵器取引や軍事技術支援などで連携を深めるロ朝が、日米韓などに対して関係強化を誇示する場になるとみられる。
 朝鮮中央通信は、プーチン氏の訪朝に関して「戦略的かつ未来志向のロ朝関係の発展の重要な一歩になる。熱烈に歓迎し、北朝鮮の最も親しい友人を最高の誠意を尽くして迎える準備ができている」とした。
 同通信によると、ロ朝両国は崔氏の訪ロを通じ、昨年9月のロ朝首脳会談での合意事項履行などについて協議。双方が「多極化された新たな国際秩序を樹立するため、戦略的協力を強化していく強い意向を示した」と報じた。
 ロシア側は、ウクライナでの「特別軍事作戦」への支援に対して、北朝鮮に深い謝意を示した。
 正恩氏は昨年9月のプーチン氏との会談で訪朝を要請し、プーチン氏が受け入れる考えを示した。ロ朝間では、北朝鮮が砲弾などを提供する見返りに、ロシアが軍事偵察衛星の打ち上げ技術を支援するなど、軍事的協力を強めている。

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