江東区長選 舌戦終盤 5候補の訴え キーワードは「子育て」

2023年12月8日 07時31分

江東区長選のポスター掲示板=同区で

 前区長の辞職に伴う東京・江東区長選(10日投開票)は、いずれも無所属新人で元都部長の大久保朋果さん(52)=自民、公明、国民民主、都民ファーストの会推薦、元区議の三戸安弥さん(34)、元国税庁職員の猪野隆さん(58)、小児科医の小暮裕之さん(44)=日本維新の会推薦、元区議の酒井菜摘さん(37)=立憲民主、共産、れいわ新選組、社民、東京・生活者ネットワーク支持=の5人による舌戦が終盤を迎えた。選挙公報を基に、各候補の訴えを比較してみた。(小形佳奈、以下敬称略)

◆共通項

 東京地検特捜部による公選法違反事件の捜査の最中で、クリーンな区政実現などが注目されるが、政策で全候補に共通するキーワードが「子育て」。大久保は産前産後の切れ目ない支援、酒井は「子どもの権利条例」制定など個別施策を押し出す。小暮は教育革新、猪野は「個性にあったきめ細かな教育」を提案している。「防災」に触れているのは4人。三戸は唯一、防災と共に防犯対策も挙げている。

◆独自性

 大久保は地下鉄8号線延伸をにらんだ街づくりや人工知能(AI)による業務効率化など、元都職員らしい施策に言及する。
 剣道3段の三戸は胴着姿のキャラクターを登場させ「完全無所属だからできる」「福祉向上と行財政改革の二刀流」とうたう。
 区内小中高校出身の猪野は「生粋の江東区民」をアピール。「ハイテクなゴミ箱の設置」といったユニークな施策も打ち出す。
 医師であり病院経営者であることを前面に出して選挙戦を展開する小暮は、医療サービスの質向上や財政の透明化をうたう。
 酒井は「がんばるあなたを独りにしない」を掲げ、その対象を「生活困窮、虐待、DV、性暴力」などと具体的に示す。
 選挙公報は区内全戸に配布されるほか、公共施設などに配置。区HPからダウンロードもできる。

◆期日前投票は9日まで

 期日前投票は9日までの午前8時半~午後8時、区役所本庁舎2階区民ホール、森下文化センター2階工匠館など9カ所で実施している。10日の投開票日は57カ所に投票所を設け、午前7時~午後8時に投票できる。開票作業は10日午後8時50分から、区深川スポーツセンター(越中島1)で進められる。

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