生きる希望を 63歳、船越英一郎 初舞台で「赤ひげ」に挑む 28日~11月12日東京・明治座
2023年10月12日 07時14分
山本周五郎の小説を舞台化した「赤ひげ」が28日から、東京・明治座で上演される。「2時間ドラマの帝王」としてテレビで活躍してきた船越英一郎が63歳にして挑む初舞台。東京都内で開かれた製作発表で船越は「(観劇後は)上を向いて少しでも元気になっていただけたら」と笑顔を見せた。 (山岸利行)
江戸・小石川養生所が舞台。名医ではあるが変わり者の医長、新出去定(にいできょじょう)(船越)が若い医員らとともに貧しい人たちに寄り添いながら医術に向き合い、それぞれが成長していく姿を描く。
2時間ドラマで犯人を追い詰める役のイメージが強いが、NHKのドラマ「赤ひげ」(計4シーズン)にも出演しており、「ライフワークにしたい役」だという。「絶望の中にあっても希望を見つけ出す。生きるヒントや勇気をもたらしてくれる」作品ととらえ、「63歳で初舞台、初座長という重責を担っている。あがき、もがき、のたうち回る姿を楽しんでいただき、その先に皆さんの勇気につながれば役者冥利(みょうり)に尽きる」と語った。
昨年デビュー40周年を迎えたベテランだが、舞台は初めて。3年前に還暦を迎えた時、「何か新しいことをやろう」ということになり、コロナ禍を経て今回の初舞台が具体化。これまで映像中心の仕事だったため、「(40周年を機に)応援してくださった方々にじかに感謝の気持ちを表したかった」とも。「自分のフィールド(映像)でないところで大冒険に出て、地獄を見るか天国を見るかドキドキしています」と心境を明かす。
11月12日まで。出演はほかに、新木宏典、崎山つばさ、山村紅葉ら。明治座チケットセンター=03・3666・6666。
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