「ナイツ」塙宣之 7代目漫才協会長 改革に意欲 東京漫才の魅力発信!

2023年9月15日 07時54分

漫才協会の新会長としての抱負などを話す漫才コンビ「ナイツ」の塙宣之=東京都千代田区で

 東京の漫才師らで組織する「漫才協会」の7代目会長に、漫才コンビ「ナイツ」の塙宣之(45)が就任した。会長交代は16年ぶり。取材に応じた塙は「協会が抱える問題を解決するため改革を進めたい」と語った。
 問題の具体例として「会員の多くが各プロダクション所属の芸人で、協会自体が収益を上げることが難しいこと」を挙げ、「プロダクション、協会、芸人とも得するシステムを作らなければ」と述べた。
 漫才界は現在、常設舞台や劇場など環境が整う吉本興業が一大勢力。塙は「漫才協会は無理に環境を整えない。若手会員は自腹を切り自主ライブをやったりする。だから経験値が高い。修業の場として『浅草東洋館』がある」と強調した。
 東京漫才は時事ネタが多く、知的で分かりやすいのが特徴。そこを周知しファンを増やすため「ユーチューブやSNSを整備し面白さを発信したい」とも話した。
 協会主催の「2023年度漫才新人大賞」で大賞になった協会所属のお笑いコンビ「ミーナ」にも期待を寄せる。「僕がプロデュースして若手が感性を伸ばせるようなライブを打っていけないかな」
 最後は「でも最終的には吉本の傘下に入れば一番いいのかな」とボケてみせ、締めくくった。(ライター・神野栄子)

<漫才協会> 1955年結成の「漫才研究会」が始まり。コロムビア・トップ、リーガル天才、内海桂子らが会長を務めた。2000年、定席「浅草東洋館」が開場。05年、協会名を現名称に改めた。会員約200人。


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