全日本学童東京都予選 しらさぎら8強

2023年6月9日 08時24分
東京都軟式野球連盟、東京中日スポーツ・東京新聞主催
ペン&カメラ=鈴木秀樹
 8月、神宮球場などで行われる全国大会を目指す都大会は4日、府中市の郷土の森第一野球場で3回戦が行われ、都新人戦王者の船橋フェニックスA(世田谷)、同準優勝の高島エイトA(板橋)など大会ベスト8が出そろった。10日には府中市民球場と同野球場で準々決勝と準決勝の計6試合が行われる。

3回裏、本塁打の中澤(左から2人目)を出迎えるしらさぎAナイン

 毎秋、都内の4年生チームが頂点を競う、マクドナルド・ジュニアチャンピオンシップ。一昨年の同大会決勝と同一カードとなった3回戦注目の一戦は、しらさぎA(江戸川)がカバラホークス(足立)を下して8強入りを決めた。
 1回表、死球で走者を出しながら、けん制刺でピンチを防いだしらさぎは、その裏、「絶対に塁に出ようと思って打席に入りました」という一番・宍倉信乃祐が右中間を破る先頭打者本塁打。さらに宮本一輝の適時打で四球の走者をかえし2点目を挙げた。

4回表、右翼線に本塁打を放つカバラホークス・河瀬友羽

 3回にはカバラ・野田晟太の左中間2ランで追いつかれたものの、その裏、安打の日向凌雅を二塁に置き、中澤蒼太が放った打球が相手左翼手のグラブ脇をすり抜け、勝ち越しの2点本塁打に。続く4回に再び追いつかれ、さらに5回には4−5と、ついに逆転を許したが、ここから、しらさぎ打線が本領を発揮した。
 5回裏、代打・近藤穂づみが相手一塁手のミットをはじく安打で出塁すると、代走・花本羚央の盗塁後、宍倉の右前打で同点に。さらに日向のバントが相手守備の乱れを誘い逆転に成功。その後、無死一、三塁とし、中澤が「サインが出ると思ってました」というセーフティースクイズを見事、一塁線ギリギリに決めるなど、この回4点を奪った。
 そして最終6回表。2死後に死球と内野安打で2人の走者を背負い、カバラ2番・堀之内拳主将に打順が回るも、堀之内主将が放った大きな飛球を右翼の日向がガッチリとつかみ、ゲームセットとなった。
 長打に加えて小技も駆使し、得点を重ねた打線もさることながら、仮設フェンスが設置されていれば、何本かは越えていただろうと思われる、カバラ打線の大飛球をことごとくキャッチし、試合の主導権を渡さなかった守備力も光る、見事な勝利。轟経史監督は「次も強敵の不動(パイレーツ)さん。胸を借りるつもりで戦います」と控えめに闘志を燃やしていた。

◆止まらない! 東村山3RISE快進撃!

 東村山3RISEベースボールクラブ(東村山)の勢いが止まらない。初戦を19−6で快勝すると、四宮小少年野球クラブ(杉並)との接戦を7−5で制し、3回戦では都新人戦ベスト8の青梅フォルテ(青梅)を13−0の大差で下してベスト8入りを果たした。
 昨年、チーム結成初年度で8強入りし、旋風を起こした東村山。「大砲が何人もいた去年に比べると、ことしは全員で戦うチームですね」と井川良幸監督が解説する。
 とはいえ、「インパクトを強く」という教えが徹底された打線は、この日三塁打2本の三浦櫻大、柳田泰佑のふたりをはじめ、全員が力強いスイング。さらに、この日は「守備は自信があります」と抜群のフィールディングを見せる神村雅主将を中心とした野手陣の動きも抜群、「初戦で打たれたエースが、見事に抑えてくれました」(井川監督)と戸村一翔が完封勝利と、すべてがかみ合った。チーム歴の浅い選手も多いが「2回戦の接戦もそうですが、勝ち上がりながらチームが良くなっている実感があります」と指揮官。昨年超えとともに、全国大会出場の期待もかかる次戦にも注目したい。

応援席にあいさつする東村山3RISEナイン

 ▽3回戦
船橋フェニックスA(世田谷)12−1葛西ファイターズA(江戸川)
高島エイトA(板橋)10−0城北メッツ(北)  
レッドサンズ(文京)6−3小金井ビクトリー少年野球倶楽部(小金井)
東村山3RISE(東村山)13−0青梅フォルテベースボールクラブ(青梅) 
花小金井サイドワインダーズ(小平)18−9仲宿ファイターズ(板橋) 
北原少年野球クラブ(練馬)8−4中野セネタース(中野) 
しらさぎA(江戸川)8−5カバラホークス(足立) 
不動パイレーツ(目黒)7−2池雪ジュニアストロング(大田) 
(東京中日スポーツ)

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