朝ドラ「らんまん」放送に合わせ、牧野富太郎博士の書斎を再現 3日、東京・東大泉の記念庭園内にオープン

2023年4月3日 06時00分

再現された牧野富太郎博士の書斎を見学する人たち=いずれも2日、東京都練馬区の区立牧野記念庭園で(平野皓士朗撮影)

 約1500種を発見・命名し、「日本植物学の父」といわれる牧野富太郎博士(1862〜1957年)の書斎を再現した施設が3日、東京都練馬区東大泉の自宅跡地にある区立牧野記念庭園内でオープンする。これに先立つ1日と2日、施設整備のための寄付者約100人向けに見学会があった。

生前の牧野富太郎博士(個人蔵)

 3日から牧野氏を主人公のモデルとするNHK連続テレビ小説「らんまん」が放送されることに合わせた練馬区の事業で、寄付金500万円を含めて約1200万円かけて整備した。
 書斎は庭園内に屋内保存されていた書屋しょおく約20平方メートルに整備。実際に使われた机や標本制作に用いた新聞紙、生まれ故郷の高知県に保管されている蔵書を参考にしたレプリカ本など約3200点を展示した。当時の写真や遺族の記憶を基に、図鑑や資料が足の踏み場もなく積まれている様子を再現した。

再現された牧野富太郎博士の書斎

 見学した同区の辻田稔さん(52)は「本の量がすごい。博士がここで住んでいたと実感できる」と興奮。牧野氏のひ孫で学芸員の一浡かずおきさん(77)は「日本中の野山とつながっていた書斎。富太郎の研究を追体験してほしい」と期待した。牧野氏は晩年の約30年間をこの地で暮らした。死後に跡地の庭が一般公開され、現在、約300種類の草木が生息している。(原田遼)

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