高橋幸宏さん死去 YMOドラマー「ライディーン」

2023年1月16日 07時19分
 「イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)」のドラマーを務め、代表作「ライディーン」を作曲するなどし、世界にテクノブームを巻き起こしたミュージシャンの高橋幸宏(たかはし・ゆきひろ)さんが十一日、脳腫瘍により併発した誤嚥(ごえん)性肺炎のため死去した。七十歳。東京都出身。葬儀は近親者で行った。喪主は妻喜代美(きよみ)さん。後日、お別れの会を行う予定。
 一九七二年、加藤和彦さん率いる「サディスティック・ミカ・バンド」に参加。欧州でも人気を得た。七八年に細野晴臣さん、坂本龍一さんと共にYMOを結成した。
 ヒット曲「君に、胸キュン。」などでボーカルも担当した。YMOの三人が着た中国の人民服風の赤い衣装を自らデザインし、七九年のアルバム「ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー」のジャケット写真にも掲載。当時流行したもみ上げをそり落とす髪形「テクノカット」と共にビジュアル面でも人気を支えた。
 ソロとしても積極的に活動。八一年には鈴木慶一さんとのユニット「ザ・ビートニクス」を結成。近年は原田知世さん、高野寛さんらと「pupa」、小山田圭吾さんらと「METAFIVE」を組むなど多くのバンドで活躍した。大林宣彦監督作「四月の魚」(八六年公開)で主役を務めるなど映画にも出演した。
 喜代美さんによると、二〇二〇年夏に判明した脳腫瘍の手術は成功。その後、高橋さんは復帰に向けて治療と入退院を繰り返しながらリハビリに向き合ってきた。昨年十一月以降は自宅で療養していたが、年末から容体が悪化したという。

関連キーワード


おすすめ情報