<極め人>「ももいろクローバーZ」リーダー 百田夏菜子さん(25)(浜松出身)
2019年11月24日 02時00分
子どもからお年寄りまで幅広いファン層を持つアイドルグループ「ももいろクローバーZ」(ももクロ)を、リーダーとして率いる百田夏菜子さん(25)=浜松市出身。無名の下積み時代から旧国立競技場などでライブを行うトップグループになった今まで、「地元に対する思いはずっと変わらない」と話す。 (聞き手・五十住和樹)
-今年はももクロのインディーズデビューから十年。当時、メンバーは中高生で、週末や夏休みに全国のヤマダ電機の店先でライブをするなど苦労を重ねた。
正直苦労してるって感覚はなく、楽しかったです。浜松のヤマダ電機でもやりました。お客さんは全然いないんですけど、人前に立って踊ったりトークをしたり。「現場で学べ」というのがうちのスタンス。あの時があったからこそ今できてるな、という部分がたくさんあります。
二〇一四年に「浜松市やらまいか大使」の委嘱を受けたころでしょうか。私が静岡で仕事をすることによって喜んでくれる人がいるって実感した時があって。翌年にエコパスタジアム(袋井市)でライブをやると決まった時、やっと胸を張って静岡のステージに立っていいのかなと思ったのを覚えています。
-ももクロのライブは、性別や世代を超えたファンが集まる。
老若男女、どんな方も楽しめるライブづくりを意識してます。お孫さんと来たり、家族や三世代で来てくれたり。自分たちの思い描いていたものができたっていうのはすごくうれしい。会場に託児所を設けるなど、もっとできることはたくさんあると思います。
-「ふじのくに観光大使」や「ラグビーワールドカップ2019開催都市特別サポーター」など、地元関連の仕事も増えている。
誰かのためになっていたりとか、誰かが喜んだり楽しんでくれたり、誰かの気持ちを動かしたり。そういうお仕事をできるようにいつも丁寧にやっています。人ができることは限られている。どんな小さな力でも、私たちだからこそできることは何だろうと毎回メンバーで話し合っています。
-被災地で無料ライブをしたり、地方自治体のオファーでライブを開いたりしている。
現地へ行って人と触れ合うことで、すごく喜んでもらえる。自分たちもそれが誰かのためになるからこそ頑張れる。自治体の方々との協力では、ファンも含めたチーム全体でやることで、街がカラフルになったと喜んでくださるんです。
-百田さんのキャッチフレーズは出身地になぞらえて「茶畑のシンデレラ」。
毎日のようにお茶を飲みます。朝、急須でお茶出しをして水筒などにつめて、仕事先でも飲みます。お茶ほどすてきな飲み物はないなって。急須でいれたお茶が一番。疲れた時やホッとしたい時に一番のお薦めですね。みんなでいろんな人に静岡のお茶を広めていけたらいいなって思います。
-地元企業・スズキのCMにも出演した。
地元とつながっている感じがして、めっちゃうれしいです。自分の育った街の企業の方と一緒に仕事ができるのは、なんか人生って不思議だなって。穏やかでのんびりしている静岡の空気が本当に好き。地元への思いはずっと変わらない。帰りたくなる場所とか帰れる場所があるのは、やっぱり幸せだなと思います。
<ももた・かなこ> 1994年7月、浜松市生まれ。アイドルグループ「ももいろクローバーZ」のリーダー。2016年にNHK連続テレビ小説「べっぴんさん」に出演するなど女優や声優としても活動。幼少時から新体操を始め、「エビ反りジャンプ」などライブでの激しいパフォーマンスで知られる。ももいろクローバーZのシングル「stay gold」が今月27日に発売予定。
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