巣鴨【豊島区】(前編)「おばあちゃんの原宿」は、世代を問わず元気になれる街 〜ぐるり東京 街さんぽ〜

2022年12月23日 10時00分
ぐるり東京 街さんぽ

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イラスト:杉崎アチャ

巣鴨のココが見どころ!

 現在の巣鴨地蔵通りは旧中山道。街道の出発点である日本橋から歩いてひとつめの立場(休息所)があり、江戸中期から商業の場として栄えました。巣鴨のシンボル的存在である「とげぬき地蔵」こと高岩寺がこの地に移転してきたのは明治時代のこと。昭和50年代から「おばあちゃんの原宿」と呼ばれるようになりました。最近では、幅広い世代の観光客で賑わっています。

「おばあちゃんの原宿」は、世代を問わず元気になれる街

 巣鴨地蔵通り商店街のゲートをくぐると、たくさんの露店が軒を連ねているのが目に入りました。今日は4がつく縁日の日。「おばあちゃんの原宿」と呼ばれているだけあって、元気なお年寄りがたくさん。賑やかな雰囲気にワクワクしながら、さっそく巣鴨名物・塩大福の発祥の店である「元祖塩大福 みずの」へ向かいます。
 ショーケースには塩大福以外にも、豆大福やみたらしだんご、草もちなど魅力的な和菓子がずらり。並んでいる間に何を買おうかたっぷり悩み、塩大福に加えて、かわいらしいお地蔵さんのクッキーが乗ったすがも地蔵ロールをチョイスしました。
 線香屋さんや乾物屋さんなど、巣鴨ならではの露店を見て回りつつ、巣鴨の代名詞「とげぬき地蔵尊髙岩寺こうがんじ」へ。

髙岩寺山門前の商店街ゲート

 このところ胃腸の調子が少し良くないので、境内の洗い観音様のおなかを洗わせていただきました。ちょうどタイミングが合ったので、13時からの特別祈祷に参列することにします。高速の読経と太鼓の音が鳴り響く迫力にびっくり。新型コロナウイルスの感染拡大が収束するまで疫病退散を祈願しているとのことですが、祈祷が終わり本堂を出ると、不思議と元気をいただいたような気持ちになりました。
 晴れ晴れとした気分で商店街を進み、こちらも巣鴨の代名詞的存在である「マルジ 赤パンツショップ(4号館)」へ。赤一色の店内は圧巻です。各種赤パンツに加え、特に目を奪われたのが、巣鴨地蔵通り商店街の公式イメージキャラクター・すがもんのグッズです。友人へのお土産として、すがもん柄の赤い靴下を購入しました。
 少し先の巣鴨郵便局では、すがもんが上に乗ったポストも発見! ユーモラスな表情に癒やされつつ、商店街の散策を続けましょう(後編に続く)。

大人気のご当地キャラクター・すがもん。赤いはっぴを着て商店街を盛り上げるお手伝いをしてくれているのだそう。

<巣鴨のおすすめスポット>

■元祖塩大福 みずの

 昭和12年(1937年)に巣鴨で創業。戦後に現在地へ移転し、昭和38年(1963年)の二代目就任と同時に、屋号を「みずの」に改めました。今では巣鴨の名物となった塩大福は、初代の地元である埼玉・上尾の郷土菓子「塩あんびん餅」をヒントに開発したもの。昔も今も、熟練の職人さんによる手作りです。北海道産十勝産小豆と厳選高級もち米を使用し、季節に応じて塩加減を微妙に変えているのだそう。

(上)老舗の風格を醸し出す木彫りの看板にも注目。(下)元祖塩大福(1個130円、5個入650円)。塩気のあるつぶあんはさっぱりとした味わいです。

スタッフ

スタッフ

塩大福と同じくらおすすめしたいのがのし餅(500g630円、1kg1260円、2kg2520円)です。みやこがね米100%のお餅は風味や伸びが違うと常連のお客様に大好評!美味しいお餅をぜひご賞味いただければと思います。

お客様

お客様

子どもの頃、祖母と一緒に巣鴨の縁日に行くときは、必ずみずのさんに立ち寄っていました。甘さと塩気の絶妙なバランスはさすが塩大福の元祖!食べるたびに変わらない味に安心します。

<データ>
住所 豊島区巣鴨3-33-3
電話  03-3910-4652
営業時間 9:15~18:30
定休日 不定休

■とげぬき地蔵尊 髙岩寺こうがんじ

 正式名称は曹洞宗萬頂山髙岩寺。「とげぬき地蔵」の名で広く親しまれています。慶長元年(1596年)に江戸湯島で開かれ、下谷屏風坂(現在の上野)への移転を経て、明治24年(1891年)、巣鴨に移転しました。ご本尊は秘仏の延命地蔵菩薩。境内の洗い観音は「とげぬき地蔵」ではないので要注意です。ご本尊は秘仏のため拝観できませんが、その姿を元に作られた御影(おみかげ)を本堂で授かることができます。

(上)山門の様子。紅白の提灯は令和2年(2020年)に設置されました。 (下)疫病退散の特別祈祷に参列。新型コロナウイルスの感染拡大が収束するまで、毎日13時から行われています(臨時の中止あり)。

職員

「とげ」とは、悩みや苦しみのメタファーでもあります。巣鴨地蔵通り商店街で美味しいものを食べ、髙岩寺で祈祷に参列し、色々な思い出を作ってください。巣鴨での楽しい体験が、心の「とげ」を抜く助けとなることを願っております。

参拝客

参拝客

受験生時代、祖父が渡してくれた御影をノートに貼ってお守りにしていました。今度は私が祖父の健康長寿を願い、御影を渡したいと思います。

<データ>
住所 豊島区巣鴨3-35-2
電話  03-3917-8221
本堂開門時間 6:00~17:00(4日、14日、24日は20:00まで開門)

■マルジ 赤パンツショップ(4号館)

 本店(1号館)の創業は昭和27年(1952年)。赤パンツを取り扱いはじめたきっかけはお客様の声だったそう。次第に健康雑誌に取り上げられるようになり、「申年に赤パンツを履くと病や災いが去る」とメディアでも話題に。世界初の赤パンツ専門店として4号館がオープンしました。還暦祝いや長寿祝いにぴったりな赤パンツのほか、すがもんのグッズも豊富に取り揃えられています。

(上)商店街の中でもひときわ目を引く真っ赤な看板。(下)店内は見事に赤一色。かわいいすがもんグッズはお土産にもおすすめです。

職員

新型コロナウイルス感染拡大の影響で巣鴨に訪れるお客様が減って寂しく思っていましたが、徐々に賑わいを取り戻しつつあります。今年の初詣にはぜひ巣鴨にお越しください!

お客様

お客様

部活でスポーツに励んでいた高校時代、大事な試合の前に「これを履けば闘争心が湧くぞ」と、父が赤パンツをくれた思い出があります。今ではすっかりマルジのファン。真っ赤な腹巻きは冬に欠かせません。

<データ>
住所 豊島区巣鴨4-22-7
電話  03-3918-4558
営業時間 10:00~17:45(4号館以外は18:45まで営業)
定休日 不定休、元日


※新型コロナウィルス感染症の影響で、掲載したお店や施設の臨時休業および、営業時間などが変更になる場合がございます。事前にご確認ください。
※掲載のイラストマップは縮尺や詳細な位置など、実際と異なる場合がございます。
※2022年12月22日現在の情報です。
※料金は原則的に税込み金額表示です。

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