新規感染数なお増加傾向、勢いはやや鈍化 入院患者も増え続け 政府は早期のワクチン接種呼びかけ 

2022年11月26日 18時23分
<コロナ1週間・11月19~25日>
 新型コロナウイルスの全国の新規感染者数は増加が続いているものの、速度は鈍化している。厚生労働省は、塩野義製薬の新型コロナの飲み薬ゾコーバを緊急承認した。一方、政府は国内の旅行需要を掘り起こすため、全国旅行支援を年明け以降も継続する。

◆1週間の全国感染者数、前週比1.12倍

 厚生労働省のまとめでは、1週間(19〜25日)の全国の新規感染者数は約64万3000人だった。前週比は1.12倍で、18日時点(1.16倍)より小さくなっている。厚労省に助言する専門家組織は「新規感染者数の増加の速度は鈍化している。人口当たりでは若い世代ほど多くなっているが、一部の地域では特に10代の感染者数が横ばいか減少傾向となった」との見解をまとめた。
 東京と神奈川、埼玉、千葉の1都3県の新規感染者数は1週間(同)の合計で約16万8000人で、前週比は1.14倍だった。都がまとめた感染状況などの分析では、新規感染者数が4週連続で前週を上回り、入院患者数も増加傾向が続いていると指摘。「インフルエンザとの同時流行が懸念される中、患者数の急増に対応できるよう医療提供体制の拡充が必要」とした。(榊原智康)

◆塩野義製薬の飲み薬「ゾコーバ」緊急承認

 塩野義製薬は24日、開発した新型コロナウイルスワクチンの製造販売承認を厚生労働省に申請したと発表した。国内の製薬会社として初めて。22日には同社の飲み薬ゾコーバが緊急承認された。 
 岸田文雄首相は25日、東京・大手町の大規模接種会場で5回目の接種を受け早期接種を呼びかけた。オミクロン株対応ワクチン接種率は25日公表時点で15.5%。(坂田奈央)

◆全国旅行支援、年明け以降は割引率下げ継続

 観光庁は25日、国内旅行の需要を盛り上げるための全国旅行支援を年明け以降も続けると発表した。現在の割引率は4割で、12月27日の宿泊までが対象。年末年始は支援対象外。年明け以降は2割に引き下げる。割引上限は、交通と宿泊のセット商品が1人1泊当たり5000円、日帰りや宿泊のみは1人当たり3000円。年明けの開始日は感染状況を踏まえて決める。(山田晃史)

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