「会いたい」のひと言から…活動10年 <ふなっしーインタビュー全文 ㊤>
2022年7月21日 14時00分
今年、活動10周年を迎えた千葉県船橋市の非公認キャラクター「ふなっしー」が、東京新聞のインタビューに応じた。これまでの「キツイ」仕事から日本刀コレクションの話まで語り尽くした全文を紹介する。
◆「イベントにも来ていただいてるなっし?」
大島晃平記者(以下、大) きょうはお時間いただきましてありがとうございます。
ふなっしー(以下、ふ) こちらこそ暑い中ありがとうございますなっしー。
大 いえいえ。本当に暑いですね。
ふ 暑いねえ! 夏がキャラクターを倒しにきてるね。容赦なく仲間たちが倒れていきますなっし(笑)
大 (笑) 今まで東京新聞には、ふなっしーさん、たくさん出ていただいてますが、活動10周年ということで改めてお話うかがいたいなと。私自身、8年くらいふなっしーのファンなんです。
ふ イベントにも来ていただいてるなっし?
大 大学生の時はちょこちょこ参加させてもらってました。
ふ 大学生の時ですか(笑) ありがとうございますなっし。
大 最近はちょっと仕事で忙しくて行けなかったのですけど。
◆「最初はもう完全に不審者」
大 今回は活動10周年の取材です。ふなっしーさんの中で活動の始まりはどのタイミングになりますか。
ふ 人間たちと触れ合いたくてツイッターを始めたあたりなっし。2012年の春にツイッターでつながったマニアックなファンから『会いたい』って言ってもらえて。なんとかして現実世界に降りてくるために、魂を吹き込める梨皮を中国の業者に発注しましたなっし。桜の咲くころにツイッターのイラストを元に現実世界に登場しましたなっしなー。
大 3次元化してファンの前に姿を現してから10周年ということですね。
ふ そう。いわゆる地上降臨ということなっしな。
大 10周年を振り返ってまず思うことは何ですか。
ふ 本当にあっという間だったなと。本当にいろんなことが起きたなっし。
大 活動開始当初から、ふなっしーさんの周りの反響は大きく変わったのではないでしょうか。
ふ 変わりましたなっしなー。最初はもう完全に不審者だったね。どこで何をやるにしても全部断られたなっし。
◆「若干、祭り上げられている感じが」
大 イベントに出ようと思っても最初はなかなかうまくいかなかったのでは。
ふ 地域のお祭りに参加するための書類にはんこを押してもらいに市役所にいったが、たらい回しにされた(笑)
大 たらい回しにされたらあきらめてしまいそう。それでもイベントに出たいと思ったのはなぜですか。
ふ 基本ふなっしーはお調子者。応援してくれる人がいたので『頑張るぞ』って思ったなっし。
大 それは当時ツイッターでつながっていたファンの人たち、ということになるのでしょうか。
ふ そうなっし。ツイッターで『会いたい』と言ってくれた人がイベントで本当に会いに来てくれたときにはびっくりしたなっしな。活動開始当初、東京駅で船橋市長も参加する無料で梨を配るイベントがありました。呼ばれてもないのに勝手に参加したけど、ツイッターでつながったファンが15人くらい来てくれたなっし。
大 それはうれしいですね。ちなみにその時のツイッターのフォロワー数って、どれくらいだったんでしょう。
ふ たぶんだけど数百人くらいなっし。
大 その数百人の中から15人がふなっしーに会いたいと思って、実際に会いに来てくれたわけですね。
ふ ファンは『会いたかったよー』って言ってくれて。ふなっしーも楽しかったなっしな。
大 やっぱりファンの存在が原動力だったということ。
ふ そうなっしな。今は最初のころより、ちょっとだけみんなに知ってもらって。若干、祭り上げられている感じがして(笑)
大 祭り上げられている(笑)
ふ 当時はそんな大層なことをしようとは思ってなかったなっし。とにかく『目の前の人が喜んでくれたらいいや』ぐらいの。シンプルな気持ちで動いていたなっしな。
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