おさらいしてみて、参院選 投票の仕方や方法 候補者名は1人だけ、比例は政党名でも候補者名でもOK

2022年7月1日 06時00分
<参院選投票ガイド㊤>
 参院選では、有権者は投票所で「選挙区」と「比例代表」、2種類の投票用紙が渡される。最初に投票する選挙区では、候補者の名前を書く。
 都道府県単位を基本とする参院選挙区は、全部で45あり、それぞれ定数が異なる。参院議員の任期は6年で、3年ごとの選挙で選ぶのは定数の半分。たとえば、定数12の東京は「改選6人区」となり、1回の選挙で6人を選ぶ。定数2の栃木や群馬は、1回の選挙で1人だけ当選する「改選1人区」となる。
 当選者数に関係なく、選挙区の投票では1人の候補者の名前しか書けない。2人以上の名前を書くと、無効となる。
 次に比例代表の投票を行う。今回、比例代表には15の政党と政治団体の178人が立候補。比例代表は政党・政治団体名か名簿に記載されている候補者名のどちらかに投票する。特に投票したい候補者がいなければ、政党・政治団体名を書けばいい。政党・政治団体名票と候補者名票を合わせた総得票数に応じて、政党・政治団体ごとに議席が比例配分される。
 参院選の比例代表候補は選挙区との重複立候補はできない。衆院選のように選挙区で落選した候補が比例で復活当選することはない。また、衆院選の比例代表は全国11ブロックに分かれているが、参院選の比例代表は全国単位。住んでいる地域と全くゆかりのない候補者にも投票できる。
 全国単位の投票は、参院の歴史が関係している。1947年の参院発足以来、参院選には全国を1つの選挙区とする「全国区」があった。全国区で選出された議員は、地域の利害に縛られずに活動することが想定されていた。ただ、選挙費用がかかるなどの問題があり全国区は廃止に。83年参院選からは、政党が全国で獲得した票数に応じて議席を配分する比例代表制に移行した。(井上峻輔)
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 参院選の投票方法や当選者決定の仕組みを、3回に分けて解説します。
参院選2022
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