<山崎まゆみのバリアフリーで行こう>巣鴨散策 手に塩大福 とげぬき地蔵

2022年6月22日 07時36分
 「お年寄りの原宿」として愛される巣鴨。JR巣鴨駅には多機能トイレがありますので、ここで用を済ませてから、散策のスタートです。
 地蔵通りを300メートルほど行くと、赤文字で「巣鴨地蔵通商店街」と記された、ひと際目立つ門が見えてきます。手前にある真性寺に寄ると、つえをついたお年寄りとその3世代家族の総勢8人が参拝していました。お年寄りは懸命に、線香の煙を足にかけようとしていました。

とげぬき地蔵尊前で塩大福を食べる。道幅は広く移動しやすい

 商店街の道幅は広く余裕があり、行きかう人にも気兼ねなく、自分のペースで散策できます。
 あちこちの店で塩大福が売られているのは、戦後、砂糖がない時期に塩を加えることで甘味が増し、それを巣鴨で販売したという経緯から名物になったようです。大福を食べながら歩くのも一興ですね。

とげぬき地蔵尊の名前で親しまれる高岩寺本殿

 還暦を祝う赤い下着を販売する店、総菜屋や洋服店等を眺めながら、そのまま進むと右側に「とげぬき地蔵尊」と記された赤い提灯(ちょうちん)が見えます。 
 ここが「高岩寺」。本殿への参拝は、正面右横に設置されたスロープで。左側の道をゆくと洗面所があります。境内には「自動体外式除細動器(AED)」が設置されています。

鶴すしの店内。車いすユーザーにはテーブル席を用意してくれる=いずれも東京都豊島区巣鴨で

 食事をするなら、高岩寺左側の道を入ったビル2階に「鶴すし」があります。看板の「特製焼きばらちらし」の写真がおいしそう。エレベーターを使いましょう。店内はカウンターとテーブル席。「車いすでご利用いただくお客さまには、椅子を一つ抜いて、テーブル席でご利用いただきます」と女将(おかみ)が案内してくれました。
 また、巣鴨駅ビル5階には多機能トイレがあり、その横に窯で焼くピッツァ専門店、その隣には焼き肉のお店がありますので、駅に戻ってからの食事も便利かもしれません。 (温泉エッセイスト)
<メモ> 巣鴨地蔵通り商店街振興組合 東京都豊島区巣鴨4の22の8。長さ約780メートルの商店街には約145の加盟店がある。(問)03(3918)2101。

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