久米明さん死去 96歳 俳優、洋画吹き替え

2020年4月24日 02時00分
 洋画の吹き替えやテレビの紀行番組のナレーションなどで親しまれた俳優の久米明(くめあきら)さんが二十三日、心不全のため死去した。九十六歳。東京都出身。葬儀・告別式は親族のみで行う。
 一九四七年に劇作家木下順二さんらと劇団「ぶどうの会」設立に参加。「夕鶴」に出演した。その後、劇団昴(すばる)に所属し「どん底」「セールスマンの死」などの舞台で活躍した。
 テレビでは早くから洋画の吹き替えで知られた。特にハンフリー・ボガートが有名で、「和製ボギー」として親しまれた。ナレーションは、日本テレビ系の紀行番組「すばらしい世界旅行」を二十年以上担当。NHKの「鶴瓶の家族に乾杯」でも、温かみと落ち着きを感じさせる語りで多くのファンを得た。映画では「金環蝕」「蘇える金狼」などに出演した。次男は作曲家の久米大作さん。九二年紫綬褒章、九七年に旭日小綬章。著書に「朗読は楽しからずや」がある。

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