佐藤忠男さん死去 映画評論で活躍

2022年3月22日 07時30分
 日本を代表する映画評論家で日本映画大名誉学長の佐藤忠男(さとうただお)(本名飯利(いいり)忠男)さんが十七日、胆のうがんのため死去した。九十一歳。新潟市出身。葬儀は近親者で営んだ。
 電電公社などに勤務しながら映画誌などに執筆して注目され、上京後は評論家として活躍。雑誌「映画評論」「思想の科学」の編集長を務めた。
 「日本映画史」(全四巻)「映画でわかる世界と日本」など、国内外の映画を体系的に取り上げた著書を多数発表。戦時中の体験に基づいた教育論も展開した。
 アジアなどの外国映画を積極的に紹介し「アジアフォーカス・福岡国際映画祭」などを企画した。
 日本映画学校(現・日本映画大)の学校長なども歴任。旭日小綬章のほか、韓国の文化勲章も受け、二〇一九年には文化功労者に選ばれた。

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